「守ろう、学校のヒーロー!」城東小4年 オオサンショウウオを学ぶ(丹波ささやま写真新聞)
11月29日(金曜日)、城東小学校の4年生が校区内に生息する国の天然記念物・オオサンショウウオを学ぶ授業を行いました。
市では、各小学校で校区を代表する生きものや草花を「学校のヒーロー」として掲げ、豊かな自然環境やふるさとを大切にする心を育む教育を推進しています。
城東小学校のヒーローは、統合前の後川小学校時代から学習を行っており、縁の深い「オオサンショウウオ」。
校区を流れる羽束川は、県内有数のオオサンショウウオの生息地として知られており、これまで1,200個体以上が確認されています。
この日は、羽束川流域で保護活動を行っている(一社)兵庫県自然保護協会の大沼さん、松下さんに講師をお世話になりました。
はじめに、早朝に保護されたオオサンショウウオを旧後川小学校で見せていただきました。
見せていただいたのは、約60cmのオオサンショウウオ。30~40歳だそうです。
なかには100年以上も長生きする個体や160cmにもなる個体もいると教えていただき、みんな驚いた様子でした。
オオサンショウウオは夜行性のため、紫外線が苦手だそうです。
「学校のヒーローを守れ~!」みんなで影をつくりながら、放流のために羽束川まで移動しました。
放流されたオオサンショウウオはゆっくりと泳いでいきました。
元気で長生きするように、手を振って見送りました。
現地での学習の後は学校に戻り、大沼さんからオオサンショウウオの生態についてお話を聞かせていただきました。
河川にコンクリート護岸や堰堤などの落差が整備されたことで、生息地が失われているそうです。
現在の羽束川では、ほとんどの落差に移動用スロープが設置されていますが、以前は10年かかってやっと1つの落差を越えた個体もいたそうで、「オオサンショウウオは決して諦めない」とのこと。
「どんな生きものを食べますか?」「オスとメスはどこが違いますか?」など、たくさん質問も出ていました。
城東小学校ならではの、ふるさとの魅力を学ぶ貴重な体験になりました。
(注)オオサンショウウオは国の特別天然記念物に指定され、保護されています。文化財長官の許可なく触ったり、捕まえたり、場所を移動させたりすることは文化財保護法違反となります。
更新日:2020年05月20日