○丹波篠山市議会議員政治倫理条例

令和4年3月25日

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は、市政が市民の厳粛な信託を受けたものであることを認識し、その受託者たる市議会議員(以下「議員」という。)の政治倫理に関する規律の基本となる事項を定めることにより、議員の政治倫理の確立を期し、もって市政に対する市民の信頼に応えるとともに、公正かつ民主的な市政の運営を図ることを目的とする。

(議員及び市民の責務)

第2条 議員は、市民の信頼に値する倫理性を自覚し、市民に対し自ら進んでその高潔性を明らかにしなければならない。

2 議員は、地方自治の本旨に従って、議員本来の使命の達成に努めなければならない。

3 市民は、議員の責務や政治倫理基準を尊重し、議員に対し、その権限又は地位の影響力を不正に行使させるような働きかけをしてはならない。

(政治倫理基準)

第3条 議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 市民全体の代表者として品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関して不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと。

(2) 市民全体の奉仕者として常に人格と倫理の向上に努め、その地位を利用していかなる金品も授受しないこと。

(3) 市等(出資法人及び指定管理者を含む。以下同じ。)が行う工事等の請負契約(下請負を含む。)、業務委託契約及び物品納入契約(以下「請負契約等」という。)並びに指定管理者の指定に関して特定の業者を推薦、紹介する等の有利な取計いをしないこと。

(4) 市等の公正な職務の遂行を妨げ、又はその職権を不正に行使するよう働きかけないこと。

(5) 市の職員の採用、昇格又は異動に関して、推薦又は紹介をしないこと。

2 議員は、政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、自ら清い態度をもって疑惑の解明に当たるとともに、その責任を明らかにしなければならない。

(審査請求の手続)

第4条 議員又は市民は、議員が政治倫理基準に反する行為があると認められるときは、これを証する資料を添えて、議員にあっては8分の1以上の者の連署を、議員の選挙権を有する市民にあってはその総数の50分の1以上の者の連署をもって、議長に対し審査の請求をすることができる。

(審査会の設置等)

第5条 議長は、前条の規定による有効な審査の請求があったときは、議会運営委員会に諮り、議会に丹波篠山市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。ただし、当該審査の請求の対象となった議員(以下「審査対象議員」という。)が政治倫理基準に反する行為があることを認めたときは、議会運営委員会の協議を経て、審査会を設置しないことができる。

2 審査会の委員は、8人以内とし、議員のうちから議長が指名する。ただし、審査対象議員及び審査の請求をした議員は、委員となることができない。

3 審査会の委員の任期は、当該事案の審査が終了し、議長に審査結果を報告したときまでとし、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

(審査等)

第6条 議長は、前条の規定により審査会を設置したときは、審査請求書(添付資料を含む。)の写しを速やかに審査会に提出し、審査を求めなければならない。

2 審査会は、審査を行うため、資料の請求、事情聴取等必要な調査を行うことができる。

3 審査会は、審査を行うため、専門的知識を有する者を参考人として出席させ、意見を聴くものとする。

4 審査会の会議は、公開するものとする。ただし、やむを得ず非公開とするときは、3分の2以上の委員の同意を必要とする。

(調査協力義務及び弁明)

第7条 審査対象議員は、審査会の調査に協力しなければならない。

2 審査対象議員は、審査会において口頭又は書面により弁明することができる。

3 議員が第1項の調査に協力しなかったとき、又は虚偽の報告をしたときは、審査会は、審査結果の報告書にその旨を記載しなければならない。

(審査結果の報告等)

第8条 審査会は、審査を終えたときは、その審査結果を議長に報告しなければならない。

2 議長は、前項の規定により報告を受けたときは、審査の請求をした者及び審査対象議員に対し、その写しを速やかに送付するものとする。

3 議長は、審査会から審査対象議員が政治倫理基準に反する行為があったと認められるという報告があったときは、当該議員に対し必要な措置を講じることができる。

4 議長は、第2項の報告を受けたとき、及び前項の措置を講じたときは、これを公表しなければならない。

5 議長は、審査対象議員が第3条に規定する政治倫理基準に反する行為がないと確認した場合においては、当該議員の名誉回復のために必要な措置を講じなければならない。

(委任)

第9条 この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

丹波篠山市議会議員政治倫理条例

令和4年3月25日 条例第12号

(令和4年4月1日施行)