生きもの守る水路づくり(ささやま写真新聞)

3月12日（月曜日）に「農村環境の生態系保全に配慮した水路工事実施に係る研修会」を開催しました。

市では、平成28年4月に「農村環境の生態系保全に配慮した水路整備指針」を策定し、生きものを守る水路整備を推進しています。
この研修会は、工事事業者の皆さんが環境に配慮した水路整備に取り組みやすいよう、昨年度から実施しているものです。
今回の研修会では、約20名の事業者の皆さんにご参加いただきました。

まず、城東公民館で、事業の趣旨などについて説明。その後、実際に生態系に配慮した水路整備をおこなっている曽地口の水路に移動し、この3月の指針改訂にともなって新たに追加した工法の一つ「木製水路工」の工事現場を見学しました。

木製水路では、特殊な防腐処理を施した木材がモザイク状に組み合わされているため、すき間に土砂が溜まり、植生が形成され、生きものの生息環境が保全されます。

ご参加いただいた方の多くは、環境配慮に関する協定を結んでいる環境創造事業者の皆さんです。
「こうすれば耐久性が高くなるのでは」など、具体的な工事の方法まで、活発な意見交換がおこなわれていました。

また、工事中は水が流れなくなるため、水路の生きものを市役所内の水槽に一時避難させています。ドジョウやドンコ、ヤゴだけでなく、希少種のアブラボテもいました。

今後も地域の農業者や事業者の皆さんと協力して、営農と両立した生態系保全の取り組みを進めていきます。