寒の内につくる「寒茶」(ささやま写真新聞)

更新日:2020年03月24日

1年で最も冷え込みが厳しい「寒の内」に摘み取ったお茶「寒茶」づくりが1月21日、旧後川小学校(後川ふるさと交流広場)の講堂で行われ、地域住民やボランティア約40人が手もみ作業などを行いました。

後川地区の特産として昔から栽培されてきましたが、近年では生産者も減少し、茶畑も少なくなってきています。そんなお茶を次世代につないでいこうと、数年前から後川郷づくり協議会が中心となり、寒茶づくりに取り組んでいます。

この日は、事前に刈り取った茶葉を蒸し器で蒸し、熱々の茶葉を手で丁寧に揉む作業。「どれくらい揉めばいいの」「こんな感じでいいの」「熱いうちに早く揉んで」など、経験者に教わりながらひたすら揉んでいきます。

イベントを企画した後川郷づくり協議会の皆さんは「昔はどこの家庭でも大きなやかんでこの寒茶を飲んでいた。いわゆる家庭の味。そんな味をいつまでも残していきたいですね」「最近ではお茶の生産を続ける者も本当に少なくなったので、これからも地域で取り組んでいきたい」などと話していました。

旧後川小学校の講堂で行われた「寒茶」づくりで蒸した熱々の茶葉を両手で揉んでいる参加者の皆さんの写真

蒸した熱々の茶葉を両手で揉んでいきます

休憩時に振る舞われた寒茶を飲んでいる参加者2人の写真

疲れたらお茶で休憩。もちろん去年の寒茶で温まります。

旧後川小学校の講堂で手揉みを終え、むしろに並べられた寒茶の写真

揉んだ茶葉は講堂いっぱいに広げられ、天日干しなどで乾燥させます。2月中旬には最後の工程「袋詰め作業」が行われ、3月18日に開催される「後川春来いまつり」で販売されるそうです。