二輪草（フォト＠丹波篠山）

白い可愛い花です。

キンポウゲ科の植物です。

キンポウゲ科の多くは「有毒植物」ですが、本種は珍しく条件を満たせば有毒ではなく、若菜はおひたしなどにして食用にできます（後述しますが、植物自体は完全な無毒ではないことに注意）。

しかし、要注意点があります。

葉だけを見ると同じキンポウゲ科の猛毒植物（致死的です。植物ではナンバーワンの有毒成分アコニチンを含み、一説にはフグ毒に匹敵すると言われているほどの超猛毒植物）である「トリカブト」に極めて酷似しており、毎年誤食により、時には死亡事故もあるようです。

花が咲いていない時のこの両者の同定は極めて難しく、命をかけてまで食べる必要もありませんから、同定に少しでも不安があれば食べないほうが無難です。

そして、両者が混在した植生も珍しくありません。

なお、ニリンソウも完全な無毒というわけではなく、採取した生（なま）のものは皮膚刺激性や胃腸刺激性、心臓毒（大量摂取では心臓の運動機能停止、呼吸麻痺を引き起こします）等の成分である「プロトアネモニン」というアルカロイドを有しています。

ただし、加熱すれば2分子が重合してアネモニンに変化し無毒化しますから、害がないと言われています。ただ、採取時には皮膚炎を起こす恐れもあります。

総じて、例外もありますが「キンポウゲ科」の植物は有毒と考えたほうが安全です。

ニリンソウ（二輪草）の花言葉は「友情」「協力」だそうです。

撮影者 加戸仁志

撮影日 令和4年4月18日

撮影場所 市内