弱者を守る社会や経済を訴えた内橋克人さんを偲ぶ(市長日記R3.9.16)

更新日:2021年09月16日

神戸新聞の論説員でもあった内橋克人さんがご逝去されました。

内橋さんは経済評論の鋭い論客として知られ、弱い者も守る社会や経済を訴えておられました。

FEC自給圏を提唱され、F=Food(食料)、E=Energy(エネルギー)、C=Care(医療福祉)の三つを基幹産業とする地域循環経済=自給圏を創出していくことが、21世紀日本の大きな政策課題となると訴えられました。

その理念は、「利益と効率を優先する新自由主義と、それが作りだした投機的なグローバリゼーションに従属したモノづくりはもう限界に来ている。失業と貧困の格差社会を解決するには、自分たちの住む地域の豊かな資源を見直し、持続可能な社会として次世代につないでいくような、高い理念にもとづく社会改革が必要である。」というものです。

丹波篠山市でも、地方創生の総合戦略を策定するときには、地域循環型の小さな経済を大切にする方向性を打ち出しています。

また、次のような主張もされていました。

「これからは、三つのことが課題となる。一つは少子高齢化にどう対応するか、二つ目は外国に食料を頼らない食料主権、三つ目は非正規雇用が増え生きがいある安定した仕事が求められる尊厳ある労働。

また、今までの共同体は、地縁や利益に基づくものだったが、これからは社会のために何をするかという使命による「使命共同体」が必要になる。互いに助け合う足腰の強いコミュニティが地域を支える。」

このような内橋さんの思いに共感し、コロナ禍のなか、強き者の総取りではなく弱き者の生存が守られる経済や生活環境を大切にしたまちづくりをめざしたいと思います。

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