公害等調整委員会は「生活被害は生じていない」と真逆の結論(市長日記R5.9.26)

更新日:2023年09月26日

令和5年9月26日

1.昨日(9月25日)の市長日記で記載した桑原地区の公害問題について、昨日の夜になって、公害等調整委員会が9月19日付で「悪臭などによる生活被害は生じていない」とする裁定をしたとの報告がありました。

これは、事業者が桑原地区住民に対し、公害等調整委員会という機関に対し、悪臭は事業者の活動によるものではないことの裁定を求めたものです。

この手続きがどのようなものか、わたしにもよく判りませんし、この手続きがとられているとは聞いていましたが、丹波篠山市は全く関与していませんでした。したがって、どのような審理がなされたのか、何故このような結論になったのか、良く判りません。

 

2.裁定書では、次のとおり「生活被害は生じていない」と認定しています。

「認定委員会は令和4年3月4日、同年9月13日に本件養鶏場など現地調査を行ったが、ほとんど臭気を感じなかった。令和4年9月29日から30日にかけて臭気調査を実施したが悪臭を認めることはできなかった」

「上記の測定調査以前の悪臭についても、平成30年10月19日から令和2年8月18日にかけて19回にわたり実施された臭気測定において、規制基準を超過したのは4回にとどまり、その場合もアンモニア濃度について最大で1.6ppmが検出された程度であって大きく基準を超過するものではない。

そうすると、本件養鶏場において、規制基準を上回る臭気が発生することがあったとしても、その程度は大きなものでなく、このようなことが常態化していたとは認めがたい」

 

3.住民の皆さんには、全く予想すらしなかった裁決で、驚きそして怒りと戸惑いです。

私たちは何度も何度も地域の皆さんの真摯な多くの声を聞いてきましたが、全く違うのです。

純朴な西紀北桑原地区の皆さんが、長年、虚偽の訴えをしてきたと言うのでしょうか。

今、言えることは、裁定委員会が臭気調査をされた令和4年は、すでに事業者が臭気対策をとられた後のことで、ほとんど臭気を感じなかったことはそのとおりかもしれません。

しかし、平成30年から令和2年にかけての状態について、審理の中でどのように地域の状況を見られたのか大いに疑問です。

しかも、基準を超えたのが4回だけだということを重視されていますが、測定できたのがこの4回だけで、基準を超えていたと思われるのに測定できていない回数も相当あることは間違いありません。これは、自信を持って言えます。

臭気測定は専門の業者に依頼しないとできないため、今日、大変臭いからと言って、すぐその日に測定できないのです。

 

4.昨日のこの日記に記した裁判所の判断と真逆になりました。

益々混乱混迷しそうです。ただし、市においては、これからも市民の良好な生活環境を守ることに変わりはありません。