秋田県知事「クマ送る」(市長日記R6.12.20)
令和6年12月20日
秋田県の佐竹知事がクマの駆除に対する抗議に対し、「お前のところにクマを送るから住所を送れと言う」と議会で答弁したり、「クマのエサに爆発物を入れて腹の中で破裂させる」などと発言をされたことに驚いています。
秋田県はクマによる被害が深刻だとしても、余りに「命」を軽んじた、共生の考え方とは相反するものだと思います。
同じ知事でも、元兵庫県知事の(故)貝原俊民さんは全く違いました。
兵庫県では一時、クマは人里に出てくると有害鳥獣として駆除され、残り60頭、絶滅が時間の問題となりました。そこで、1993年に16人の生徒たちが兵庫県の貝原俊民知事に手紙を書き、知事が出会われました。
生徒たちは貝原知事にたずねました。
「絶滅寸前の兵庫県野生ツキノワグマについて、
1案 野生で絶対に残さなければならない
2案 できたら残した方がいい
3案 どちらとも言えない
4案 できたら駆除したい
5案 すべて駆除したい
あなたはどれをお選びですか」と
知事は即座に、「1案に決まっているよ。野生で残さないと意味ないだろう」と答えられました。
これに続いて、1994年兵庫県での全国植樹祭の時、スギを植える植樹祭から26種類の広葉樹を植えることに変更されました。さらに、当時の環境庁長官が「兵庫県のツキノワグマ、絶滅のおそれにつき狩猟禁止令を発令します」と発表されました。
その後、20年以上にわたって狩猟が禁止されていましたが、生息数が増えたことから2016年に狩猟禁止が解除となり、一定数を捕獲したため2019年には再び狩猟が禁止されています。
人とクマとの生活圏をゾーンを分けて考えたり、捕獲してもすぐに殺処分せず、花火などの音で威嚇して学習させてから山に返したりなどの配慮もされています。
更新日:2024年12月20日