あなたの森のみらいを考える「自伐型林業」(市長日記R6.3.14)

更新日:2024年03月14日

令和6年3月14日

丹波篠山市は市域75%が森(山材)です。人工林の間伐や広葉樹林化を目指しつつ道半ば、人々の関心が揺らいできていることを心配しています。

ところが、3月9日の里山づくりフォーラムには、雪の舞う天気の中でしたが若い人も多く来られ、市民センターのホールがいっぱいになり、大変心強い限りです。

 

テーマは「自伐型林業」

この道の先駆者である中嶋健造さんに高知県からお越しいただき、お話を伺いました。

「これまでの林業は、50年で皆伐し再造林する、大きな林道をつくり大型機械で伐採するもので、経済的に立ち行かず土砂災害を誘発しています。

そこで日本の伝統的な林業に立ち返り、小規模に長期にわたって間伐をくり返す「自伐型林業」が各地で始まっています。自然に配慮した2.5m幅の道をつくり、利用していくので災害防止上、生態系保全にも繋がる環境配慮型の林業です。

夏や秋は農業や観光をし、小さい農業、小さい観光とも両立できます。

 

市町村で20人~50人の新規林業者を創出すればどうか、

行政の課題は、1.研修、2.山林を所有者から確保する仕組み、3.作業道開設や機械購入の支援などスタートアップの支援です。」

というもので、大変参考になりました。

 

養父市から上垣林業の上垣秀和さん、幸子さんご夫婦、市内で取り組みを始めている林益郎さん、株式会社デカンショ林業の辻徳人さんも登場してお話しされました。

林業を志す若い人が増えていることに驚き、嬉しく思いました。小規模な林業家が「山守」として地域を支えていただくようになればと期待が膨らみます。

 

丹波篠山市では、来年度からこの「自伐型林業」の取組みを始めます。まずは「モデル材」をつくっていき、土地の所有者と自伐型林業を志す人をつなげるような仕組みをつくっていきたいと考えています。