○丹波篠山市まちづくり条例
平成22年12月24日
条例第45号
篠山市まちづくり条例(平成11年篠山市条例第183号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 開発行為等の事前協議等(第5条―第7条)
第3章 開発行為等の許可等(第8条―第13条)
第4章 開発行為等の協定(第14条)
第5章 雑則(第15条―第20条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、丹波篠山市のまちづくりについて、丹波篠山市自治基本条例(平成18年篠山市条例第32号)にうたう市民自治を実現し、同条例第20条各号に掲げるまちづくりを推進するため、開発行為等についての基本事項を定めることにより、個性豊かで活力ある自立した地域社会の実現と、市民福祉の充実を図ることを目的とする。
(1) 建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。
(2) 建築等 建築物の新築、増築、改築、用途の変更若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をいう。
(3) 建設等 景観法第16条第1項第2号に規定する建設等をいう。
(4) 開発行為等 次に掲げる行為をいう。
ア 都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に規定する開発行為
ウ 建築物の建築等
エ 工作物(建築物及び太陽光発電施設を除く。)の建設等
オ 太陽光発電施設の設置(建築物に設置するものを除く。)
カ 土地の利用目的の変更(建築物の建築等若しくは工作物の建設等又はその両方の行為に限る。アに該当する場合を除く。)
(5) 事業区域 開発行為等の用に供する土地の区域をいう。
(6) 市民 丹波篠山市自治基本条例第2条第1号に規定するものをいう。
(7) 地域住民 事業区域の付近に住所を有する者及び土地又は建物を有する者で規則で定めるものをいう。
(8) 事業者 開発行為等に係る工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。
(9) 工事施行者 事業者から開発行為等に関する工事を請け負った者又はその工事の下請負者をいう。
(10) 公共公益施設 公園、緑地、駐車施設、消防施設、道路、上下水道施設、環境衛生施設、広場、河川、水路、砂防施設、教育施設、医療施設、集会施設、交通安全施設及び社会福祉施設等の用に供する施設(土地を含む。)をいう。
(11) 建築協定 建築基準法第69条に規定する建築協定をいう。
(12) 緑地協定 都市緑地法(昭和48年法律第72号)第45条に規定する緑地協定をいう。
(13) 里づくり計画 丹波篠山市緑豊かな里づくり条例(平成11年篠山市条例第182号)第6条第1項の規定により市長が認定した計画をいう。
(基本理念)
第3条 土地の利用は、土地基本法(平成元年法律第84号)の基本理念に基づき、適正な利用かつ公共の福祉を優先したものでなければならない。
2 開発行為等は、地域の意見を反映するとともに、市、市民及び事業者の相互の信頼と理解の下に、協働して行わなければならない。
(市等の責務)
第4条 市は、この条例の目的を達成するために、関係機関及び団体との連携を図りながら積極的な指導を行い、まちづくりを総合的かつ計画的に推進しなければならない。
2 市民は、この条例の目的を達成するために自らが参画するとともに、市が行う施策に協力しなければならない。
3 事業者及び工事施行者は、開発行為等を行うに当たって、この条例の目的を達成するために、次に掲げる計画と整合を図るとともに、市民及び地域住民の合意形成を図らなければならない。
(1) 丹波篠山市土地利用基本計画
(2) 丹波篠山市都市計画マスタープラン
(3) 丹波篠山市農業振興地域整備計画
(4) 丹波篠山市農都創造計画
(5) 丹波篠山市森林整備計画
(6) 丹波篠山市景観計画
(7) 丹波篠山市環境基本計画
(8) 生物多様性ささやま戦略
(9) 里づくり計画
(10) その他関係する計画
第2章 開発行為等の事前協議等
(開発行為等の事前協議)
第5条 事業者は、開発行為等を行おうとする土地の所有権、地上権又は賃借権(以下「所有権等」という。)を取得する契約(仮契約を含む。)の締結前に、既に当該土地の所有権等を取得している場合は、都市計画法、建築基準法、農地法(昭和27年法律第229号)、森林法(昭和26年法律第249号)その他開発行為等に関係する法令等に基づく許可若しくは認可の申請又は届出を行う前(当該申請又は届出を要しない開発行為等にあっては、当該開発行為等に着手する前)に、事前協議申出書を市長に提出し、あらかじめ、協議しなければならない。
2 次に掲げる行為については、前項の規定は、適用しない。
(1) 景観条例第13条第1項第3号、第4号及び第6号に規定する行為
(2) 開発面積が500平方メートル未満の開発行為等(計画戸数が3以上となる宅地分譲(共同住宅を含む。)を目的とする開発行為等を除く。)
(3) 第2条第4号オに規定する行為で、事業区域の面積が200平方メートル未満のもの
(4) 第2条第4号カに規定する行為で、事業区域の面積が500平方メートル未満であるとき。ただし、建築面積又は工作物の敷地の用に供する土地の面積が300平方メートル以上となる場合を除く。
(5) 自己の住居の用に供する目的で行う開発行為等
(6) 非常災害のため必要な応急措置として行う開発行為等
(7) 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で規則で定めるもの
(8) 第2条第4号カに規定する行為で、市長が特に認めるもの
3 事業者は、第1項の規定による事前協議(以下「事前協議」という。)に先立ち、地域住民に対し、計画の内容、工事施工方法等開発行為等の概要について説明しなければならない。
4 市長は、第1項の規定による事前協議において、丹波篠山市土地利用基本計画との整合を図る必要があると認めるときは、丹波篠山市まちづくり審議会(丹波篠山市土地利用基本条例(平成26年篠山市条例第14号)第9条第1項に規定する丹波篠山市まちづくり審議会をいう。以下同じ。)の意見を聴くものとする。
5 前各項に定めるもののほか、事前協議に関し必要な事項は、規則で定める。
(説明会の開催)
第6条 市長は、事前協議があったときは、次に掲げる開発行為等について、市民を対象とした説明会を開催するものとし、事業者及び工事施行者は、これに協力しなければならない。
(1) 事業区域の面積が3,000平方メートル以上の開発行為等
(2) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第1項及び第6項に規定する営業を目的とした開発行為等
(3) その他市長が説明会の開催が必要と認める開発行為等
2 市民は、前項の規定にかかわらず、必要と認めるときは、市長に対し説明会の開催を求めることができる。
3 市民は、前2項に規定する説明会で開発行為等に対して意見及び質問を述べることができる。
5 前各項に定めるもののほか、説明会の開催に関し必要な事項は、規則で定める。
(事前協議の回答等)
第7条 市長は、第5条第1項の規定による事前協議が終了したときは、開発行為等の実施に当たり行うべき措置その他必要があると認める事項がある場合は、それを記載した書面(以下「回答書」という。)を事業者に交付するものとする。
2 市長は、前項の規定による回答書を交付しようとするときは、あらかじめ、丹波篠山市まちづくり審議会の意見を聴くことができる。
第3章 開発行為等の許可等
(開発行為等の許可申請)
第8条 前条第1項の規定による回答書の交付を受けた事業者は、開発行為等許可申請書(以下「許可申請」という。)を市長に提出することができる。
2 次に掲げる行為については、前項の規定は、適用しない。
(1) 都市計画法又は森林法に基づく許可を受けて行う開発行為等
(2) 景観条例第10条第2号及び第3号に規定する行為
(3) 工作物の建設等
(4) 地域団体等が地域活動を実施する目的で行う開発行為等
(5) 農林業又は伝統的産業を営む者が、当該農林業又は伝統的産業を営むために行う開発行為等
3 前2項に定めるもののほか、許可申請に関し必要な事項は、規則で定める。
(開発行為等の許可基準)
第9条 事業者は、次に定める基準に従い、開発行為等を行わなければならない。
(1) 開発行為等にあっては、第2条第10号に規定する公共公益施設が、地域環境及び災害の防止上支障がない規模で適切に配置され、かつ、事業区域内の道路が、事業区域外の相当規模の道路に接続するよう計画されていること。
(2) 雨水等が、事業区域内から有効に排出されるとともに、その排出によって事業区域及びその周辺の地域に溢水等による被害が生じない排水施設の構造及び能力で適切に配置されていること。
(3) 事業区域内の土地が、地盤の軟弱な土地、がけ崩れ又は出水のおそれが多い土地及びその他これらに類する土地であるときは、地盤の改良及び擁壁の設置等、安全上必要な措置が講じられていること。
(4) 事業区域内及びその周辺の地域環境を保全するため、造成面が自然地形や周辺景観と調和する措置が講じられていること。
(5) 事業区域内には、周辺の歴史的に形成されてきた樹木による緑化手法を基にし、必要な緑地が確保されていること。
3 第1項各号に規定する基準の適用について必要な技術的細目は、別に定める。
(開発行為等の許可)
第10条 市長は、前条の基準に適合しているときは、開発行為等を許可しなければならない。
2 前項の規定による許可(以下「開発許可」という。)は、規則で定める開発行為等許可書を事業者に交付するものとする。
3 前項に規定する開発行為等許可書には、個性豊かで活力ある自立した地域社会の実現と、市民福祉の充実を図るために必要な条件を付すことができる。
(工事着手及び工事完了の届出)
第11条 前条第1項の規定による開発許可を受けた事業者は、開発行為等に着手する前に、工事着手届を市長に提出しなければならない。
2 事業者は、開発行為等が完了したときは、工事完了届を市長に提出し、検査を受けなければならない。
3 市長は、工事完了届を受理したときは、遅滞なく、検査を実施しなければならない。
5 前各項に定めるもののほか、工事着手及び工事完了の届出に関し必要な事項は、規則で定める。
(開発行為等の廃止の届出)
第12条 開発許可を受けた事業者が、当該開発行為等に関する工事を廃止したときは、遅滞なく、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。
(開発行為等の変更)
第13条 開発許可を受けた事業者が、第8条第1項の規定による許可申請の内容を変更(規則で定める軽微な変更を除く。)しようとするときは、市長に開発行為等変更、許可申請書(以下「変更申請」という。)を提出しなければならない。
3 前2項に定めるもののほか、変更申請に関し必要な事項は、規則で定める。
第4章 開発行為等の協定
(まちづくり協定等)
第14条 第10条第1項の規定による開発許可を受けた事業者は、当該開発行為等についてまちづくりに関する協定(以下「まちづくり協定」という。)を市長と締結するものとする。
2 都市計画法第29条第1項若しくは第2項又は森林法第10条の2第1項に規定する許可を受けた事業者は、市長とまちづくり協定を締結するものとする。
3 事業者は、まちづくりを推進するため、建築協定及び緑地協定を締結することができる。
4 前3項に定めるもののほか、まちづくり協定、建築協定及び緑地協定に関し必要な事項は、規則で定める。
第5章 雑則
2 市長は、前項の規定による通知があった場合において、当該通知に係る開発行為等が丹波篠山市のまちづくりに支障があると認めるときは、国等に対し、必要な協議をすることができる。
(監督処分等)
第16条 市長は、次の各号のいずれかに該当する事業者又は工事施行者に対し、開発許可を取り消し、若しくはその開発行為等を中止させ、相当の期限を定めて原状回復を命じ、又は原状回復が著しく困難な場合にこれに代わるべき必要な措置を命ずることができる。
(2) 偽りその他不正な手段により開発許可等(開発行為等の変更許可を含む。以下同じ。)を受けた者
(指導又は勧告)
第17条 市長は、開発許可等を受けた事業者又は工事施行者に対し、この条例の施行のため、必要があると認めるときは、指導又は勧告をすることができる。
(立入検査)
第18条 市長又は市長の委任を受けた者は、この条例の施行について必要な限度において、事業区域内に立ち入り、工事その他の行為の状況を検査することができる。
2 前項の規定により検査(以下「立入検査」という。)を行う者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(違反行為の公表等)
第19条 市長は、この条例の規定に違反した事業者の氏名(法人にあっては、名称及び代表者の氏名)、住所及びその旨を公表することができる。
(委任)
第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成23年4月1日から施行する。
(審議会の招集の特例)
2 この条例の施行後最初に招集すべき審議会の会議は、第20条第1項の規定にかかわらず、市長が招集する。
(経過措置)
3 この条例施行の日の前日までに、この条例による改正前の篠山市まちづくり条例に基づき行われた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。
附則(平成24年3月16日条例第5号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。
附則(平成24年10月4日条例第30号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成26年6月27日条例第14号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成26年7月1日から施行する。
附則(平成27年3月30日条例第8号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成27年4月1日から施行する。
附則(平成27年3月30日条例第18号)
この条例は、平成27年7月1日から施行する。
附則(平成30年9月28日条例第32号)
この条例は、平成30年11月1日から施行する。