「第四回内国勧業博覧会褒賞証」の寄贈(市長日記R5.2.9)
令和5年2月9日
丹波篠山市井ノ上にお住いの波部充さんから、黒大豆の「第四回内国勧業博覧会褒賞証」をご寄贈いただきました。
第四回内国勧業博覧会は明治28年に京都で開催された博覧会で、様々な分野の品物16万9,098点が出品され、期間中の来場者は113万人を超えたとされています。
この博覧会に大庄屋波部本次郎さんが黒大豆(波部黒)を出品、有功二等に選ばれた際、贈られた褒賞証です。
波部本次郎さんは、丹波篠山の黒大豆の発展に大きく貢献されたことで知られています。
丹波篠山では江戸時代末期に、本次郎さんの父である六兵衛さんが藩主に黒大豆の品種改良を命じられ、高品質な種を選び育てる「選抜育種」に取り組んだことが分かっています。本次郎さんはこの取り組みを引き継ぎ、良い種を多くの農家に配り、江戸時代から名物と知られていた丹波篠山の黒大豆を、より高品質なものへ発展させていきました。
今回ご寄贈いただいた褒賞証は、先人が丹波篠山の地でよい黒大豆を作ろうと努力され続けていたことを今の私たちに教えてくれます。
ご寄贈いただいた褒賞証は、波部本次郎さんのお屋敷が家じまいをされた際、譲られたものが引き継がれていき、波部充さんが大切に保管されていたもので、とてもきれいな状態です。
波部充さんご自身も黒大豆栽培の名人で、枝豆を買いに毎年、遠方からお客さんがこられ、行列になるほどです。
この度、丹波篠山市の農業の発展と、他産地に負けないように「川北」「波部黒」が育っていってほしいとの思いからご寄贈をお申し出いただきました。
今後、市の歴史美術館や大書院などで展示したいと計画しています。
更新日:2023年02月09日