広報「丹波篠山」2019年1月号 新春座談会

更新日:2020年03月24日

広報「丹波篠山」2019年1月号 新春座談会ー丹波篠山の明るい未来を語ろうー

 1月号の特集「新春座談会ー丹波篠山の明るい未来を語ろうー」(5~7ページ)で、紙面ではお伝えしきれなかった内容を紹介します。

新春座談会でガッツポーズをする参加者たちの集合写真

参加者

足立誠也さん(株式会社いなかの窓ディレクター)

市野勝磯さん(丹波立杭陶磁器協同組合渉外委員長)

吉良佳晃さん(吉良有機農園代表)

角穴理香子さん(丹波篠山観光大使)

中村相石さん(丹波篠山超応援団代表)

畑弘恵さん(丹波篠山超応援団代表)

花本憩さん(丹波篠山市を実現させる会会長)

市長

教育長

以下敬称略。

「まずは参加者皆さんの自己紹介」

市長

 「あけましておめでとうございます。今日は皆さんと『丹波篠山の明るい未来を語ろう』をテーマに語り合います。2019年5月1日には市の名称が変わります。今後の市の発展のためにどう取り組めばよいのでしょうか。まずは、自己紹介から始めましょうか」。

教育長

 「今年は、元号が平成から変わり、同時期には市名変更、その後オリンピックイヤー、さらに大阪万博と続きます。この大きなムーブメントに篠山が乗るチャンスと捉えられます。これまでのいろいろなことは置いておいて、今日は未来を語り、次の世代につなぐ、ときめくような話を期待しています」。

花本

 「私は『丹波篠山市を実現させる会』を昨年10月26日に立ち上げました。幼い頃から心や体にしみついた『丹波篠山』を大事にしたい。それを子どもたちに伝えたいとの思いで結成。メンバーは、主婦層を中心に、子育て世代からひと段落した方までの14人。期間が短く活動はあまりできていませんが、新聞折り込みや通勤者にチラシを配布するなど、啓発活動に取り組みました。普段はよさこいのチームに所属して活動をしています」。

中村

 「私は『丹波篠山超応援団』を10月5日に、畑さんと一緒に立ち上げました。丹波篠山市の実現を願い丹波篠山市に賛成の方の写真を320人分集め、モザイクアートをつくり新聞折り込みをしました。応援団の立ち上げは非常に勇気がいることでしたが、プライドや心を次の世代につなげたいとさせていただきました」。

 「丹波篠山市への住民投票が決まったときに市民の皆さんの関心が低く、どちらでもよいという声を聞きました。私は『丹波篠山』が大好きなので、子どもたちに残していきたいとの思いから、中村さんと一緒に丹波篠山超応援団を立ち上げました。趣味がカメラなので、普段は会社員をしながらボランティアなどで篠山の魅力の発信などもしています」。

足立

 「株式会社いなかの窓に勤務し、ホームページやチラシの制作など、企業の情報発信のお手伝いなどをしています。いなかの窓では、住民投票の投票率向上に貢献するため、市名変更をテーマに、賛成反対それぞれの立場の方にお話しを伺う対談動画(篠山特注)を自主的に企画し、YouTubeで配信しました。なかなか言えないようなこと、なぜその意見になったのかという経緯や人となりを伝えられるような対談になったのではと思います」。

吉良

 「古市地区で有機農園をしています。高校卒業後、進学や就職で一旦地元篠山を離れましたが、昨年3月に父がしていた有機農園に携わるため、家族でUターンしました。現在、京阪神のレストンに野菜80種類を卸しています。また、京都にある小学生の民間学童保育『つぼみ学童』と連携して、耕作放棄地の再生に取り組んでいます。『収穫体験』というような上澄みの体験だけでなく、自分たちで耕作放棄地に手を入れたら何が変わるのかということを竹の伐採や水路掘り作業などを通じた学びの場をつくっています。

 『丹波篠山市』に関しては、市名より『農都篠山』にとても思い入れがあります。特産があり漸進していますが、丹波地域はほ場整備率が県内でもかなり高く、篠山市の農推地では約99%、農地全体では76%ほどになります。栽培はしやすく美しい田園風景なのですが、生物多様性の指標生物を調べると減少の一途です。山の周辺部の田畑であればかろうじて多様な生物がいますが、一旦耕作放棄地になり人間が手を入れなくなると、氷河期以降の農耕文化の中で生き残ってきた生物種は生きられません。昔ながらの農法と新しく作っていく農法の端境期。それを何とかつないでいくような『農都篠山』を考えていきたいと思っています」。

市野

 「陶磁器協同組合の渉外委員長をしております。丹波焼産地の立杭には約60軒の窯元があります。それぞれ店舗を持って活動していますが、陶磁器協同組合を中心に協同して活動できていることはありがたいことだと感じています。丹波焼の歴史は850年、最近は若い作り手も増え、日本六古窯で日本遺産に認定。丹波焼が時代の流れに乗り、発展していけるようますます励んでいかなければと思っています。丹波焼は元々立杭焼や丹波立杭焼といっていましたが、全国的には伝わりにくいため、20年ほど前から組合で丹波焼に統一する活動をしてきました。将来、産地やお客さまにとって、どちらがよいかを考えて大きい地名である「丹波」の名称を選択しました」。

角穴

 「第6代丹波篠山観光大使として、市内外のイベントで丹波篠山の魅力をPRしています。市外のイベントに出演したとき、篠山市では通じませんが、丹波篠山といえば『黒豆の産地ね』って通じる人が多いと感じました。また、丹波焼や丹波黒枝豆など、篠山の名産品には丹波がついているものが多いので、名前を聞いて結び付くには丹波篠山の方が良いかなと思っています」。

「住民投票について」

市長

 「当初は投票率をとても心配していましたが、メディアなどでもたくさん取り上げていただき、市民の関心も高かったと感じています」。

教育長

 「期日前投票をしに行ったのですが、高校生が投票に行くところをみかけました。制服姿で投票されている様子は新鮮でした。また、子どもたちのため私たちがしっかりよいまちを作っていかなければと思いました」。

市長

 「高校でも、生徒会の皆さんが投票に行こうと呼びかけてくれていたようです」。

 「全国的にも住民投票が成立するのはむずかしいそうですね」。

花本

 「私たちの活動も、第一が住民投票を成立させないとということでした」。

中村

 「開票に至り、結果がはっきりしてよかった」

市長

 「賛成も反対も皆さんが投票に行ってくださり、ありがとうございました」。

「これからの未来」

市長

 「市の名前を変えるだけでは市の発展にはつながりません。これからが大事です。どういったところに力を入れていけばよいと思いますか」。

角穴

 「篠山市のことがテレビでもよく取り上げられて、『テレビ見たよ』と市外の友達からもすごくいわれました。インスタグラムを見ていても他の地域にはない伝統があると、若い人に注目されています。私も観光大使として丹波篠山市をPRしたいと思います」。

市野

 「元号と市名の変更がある5月1日を含むGW(ゴールデンウィーク)の期間中は、立杭陶の郷や各窯元などを会場にオープン工房やマルシェ、最古ののぼり窯の火入れなどを行う『丹波焼 春ものがたり』がちょうど開催されます。また、4月28日にはプレイベントとして『軽トラ市』も開催されます。イベント期間中は、多くのお客さんが来られると思うので、丹波篠山市の発足に併せて、いろいろとおもてなしを行い、しっかり成功させていきたいです。春の季節は歩くと気持ちがよいので、ゆったり楽しんでもらう仕掛け、企画をしたいですね。また、イベントのときだけでなく、年間を通して『行きたい』と思ってもらえる仕掛けを他団体などと組みたいとも思っています」。

吉良

 「農業については、家族経営か企業経営かの二択になりつつありますが、これから『大家族経営』をしたいと思っています。レストランとの取り引きをする中で、料理人の方々は良い素材を安くということでなく、農産物のできる背景や生産者の姿勢などに関心を抱いていると感じています。家族のようにここへ訪れたくなるような生産者や消費者だけではない相互の関係を築き、『大家族』として農業を模索しています。何かあったとき、困った時にお互い助け合えるような関係性です。また、これまで見えなかったことにスポットがあたっています。例えば、暑い中での草刈りは大変ですが、学童の耕作放棄地の解消の取り組みでは子どもたちがいろいろな虫との出会い、その作業そのものを楽しんでいる姿があります」。

中村

 「体験型の農業ということですか」

吉良

 「言葉でくくると、そうですね。ですがイベントとは違い、素を知ってもらうことですかね。シェフが畑に来て、一緒に耕したり、土手のものを食べたりしながら料理のアイデアを作られることがよくあります。その後に丹波焼の窯元に寄って、お皿とのバランスを考えたり。そこで知り得た歴史をシェフはお客様に紹介されるんです。その料理にこめられている思いをお話するとき、本気で創作している分、丁寧に育てられた素材のストーリーも話されます。なので大家族経営は、例えば『この素材は実家のおじいちゃん、おばあちゃんががんばって作ってくれたんですよ』といったイメージに近いです」。

教育長

 「外国の方は、物語を大切にすると聞きますね。物語性の中に人としての温かみや人間性を感じるから、そういった話をしながら食べると余計おいしく感じるのでしょうね。そういう本質を社会が今が求め始めてて、人の営みや伝統を大事にする人が増えてきていると聞いたことがあります」。

足立

 「私も吉良さんと目指している方向が同じです。最近、広告は信じてもらいにくくなっていると思います。広告のリテラシーが上がっているためではないでしょうか。我々が目指しているのは、気付かれていない流行をひろって企業に提案し、消費者やエンドユーザーに伝えることです。例えば、一人暮らしの人が孤独を埋めるために『一緒に料理しているような感覚を味わえる』からと、企業側が意図していない理由で消費者が商品を購入するとします。価格や効果だけではないストーリーとかで購入している人が増えて来ています。企業側が伝えたいことと消費者をつなげることがこれから僕らがやらないといけないことですね。消費者が本当に求めている視点から、情報を発信できたら。

市長

 「それをどういう風に丹波篠山に生かすことができますか」。

足立

 「都市部にある製品・サービスは考えつくされていると思うのですが、地方になるとマーケティングなどがされていない、まだ発見されていないものがたくさんあります。丹波篠山の発掘されていない魅力を見つけ出すことが次のステージにつながると思っています」。

吉良

 「見えてなかった、できれば子どもにやってほしくないといった仕事がスポットをあたっています。草刈とかね。学童の活動を通して、普通だったらしんどい草刈りの仕事も虫との出会いを楽しんだり、竹も目を輝かしながら切ったりしています。働けなくなったおじいちゃんも昔のことをよく知っていて面白い地域のストーリーの話し手になりうると思います。聞きがたりの活動もしてみたい」。

 「未来のために長く続く活動していかないといけないというのはあるのですが。10年前の築城400年祭というイベントは、市民の人たちが自分たちのアイデアで企画してすごく盛り上がって、とても楽しかったので、そういうきっかけで明るくて元気な丹波篠山市になればなと思います。外から入ってくる人もいるし、地元の人たちもがんばりたいと思う人が増えてきているなと思います。メディアも注目しているし、住人の人が立ち上がることができれば」。

市長

 「築城400年祭は市民の皆さんに、本当にいろんなことをしていただきましたね」。

 「担い手の課題や少子化など問題もあって、楽しい思い出だけじゃだめだとは思いますが、楽しく活動できたらいいなぁと思っています」。

「自分のやりたいことができる、面白い田舎に」

中村

 「将来を考えると農村部が非常に心配。私も農村部に住んでいるので竹の間伐作業や下草刈りなどは本当に大変に感じます。活動しているのも平均年齢が70歳近い。吉良さんがいわれていることができれば本当に助かりますし、子どもたちの教育になるんやったらもちろん毎日でもおもてなししたい。そうしようと思ったら田舎の魅力を絶やさないよう持ち続けておかないといけない。がんばっていこうと思っています。後継者をつなぐために考えがあるのですが、もう少し枝豆の販売価格も高くしてもよいのではと思っています。また今田にも泊まるところあったらいいなと思ったり。古市のあたりも風情のある宿場町ですし、周辺部も視点をかえて何とかしていけたらいいなぁと。丹波篠山市にしたけど、『何もせんかった』と思われるのは一番残念ですので」。

吉良

 「丹波篠山の黒枝豆などの知名度があるので、ある調査では県内で新規就農者の5年後の継業率が丹波市・篠山市では高い。プラスに転じているのは丹波市・篠山市のみです。特産品があり、市場があるので、特産品から始めたあと、多品種に展開できれば続けることができます。強みができれば、価格も自分たちで決められるようになります。第一歩目が特産品の栽培があるのは強い。次の展開まで支援ができれば、もっと就農者が増えるのでは」。

花本

 「姉もUターンして農業しているが、若いといわれているのが60代。農業もそうですけど、若い人たちが篠山に住みよい、どこでも1時間で行けるので、若い人に定着してほしい、帰ってきてほしいと思います。観光だけじゃなくて、生んで、育ててという、住みよいまちにしていきたいと思います」。

足立

 「私は丹波市出身です。大阪で働いていたのですが、縁あって篠山市内でシェアハウス(一つの住居を複数人で共有して暮らすこと)をしていたときに、『いなかの窓』に出会い、就職しました」。

 「丹波市にはシェアハウスが多く、若い子が多く来ていますね。たまに農業手伝えば食べさせてもらえるしとか…住むところと食べるものがあればいいよね」。

足立

 「丹波市には『株式会社みんなの家』というシェアハウスがあって、仕掛けをつくる人が集まってはじけるというような場所があるように思います」。

吉良

 「『イノベーションラボ』とは違った雰囲気ですか」。

足立

 「もう少しオープンな雰囲気で、いついっても話ができます。事業を興すことが不安な方に対して、アドバイスしながら事業の立ち上げのお手伝いをしてくれます」。

 「『いなかの窓』にもそういう場所が最近できたよね」。

足立

 「『comado』という、自分でやりたいことがある人を支援できるような場をつくっていければと思います。まだそういう風にはできないですが」。

市長

 「昔の考え方でいると、どこか勤めるところがあるとか、そういう支援を考えがちですが、最近の若い人たちは自分でやっていこうという人が多いのですか」

吉良

 「最近は増えて来ていますね。エキラボでやっているイノベーターズスクール1期の講師をしていました。そういった人たちの支援としていきなり事業を立ち上げるのはハードルが高いですが、ステップが見えつつ、だんだんだんだん本気になっていけるというサポートが必要だと感じます。畑さんはラボでの『農業を考えるBAR』に来てくださってましたね」。

 「行ってみて感じたのは、子育てと同じで、一人やったら大変やけど、みんなで話していたら共感できたり、課題を解決できたりしますね。それだけで気が楽になったりして明日がんばろうみたいな雰囲気で話されていました」。

教育長

 「翻訳家の清水真砂子さんが中央図書館に講演に来られたときの話ですが、安心してまじめな話ができる場所を若い人たちは望んでいるということでした。実はまじめな話をできる場所を探していますが、着飾ってしまったりして、内面はつながっているようでつながっていない」。

角穴

 「篠山にはゆっくり話ができる場所は少ないと思います。市民センターや図書館などの公共施設、ごはん屋ではなく、おしゃれやけど着飾らない雰囲気の場所があればと思います」。

教育長

 「そのような問題は篠山だけでなく、全国で起こっていることだと思います。みんな少しよそ行きになってしまって。仕掛け人があつまるところみたいに安心して将来などを話せる場所があればね」。

足立

 「SNSをやると、楽につながれる分、もっと人に認めてほしいという気持ちは強くなっているような気がします」。

中村

 「『いなかの窓』の事務所に初めて行かせてもらったのですが、誰かがいてるという安心感があるから、お互いに仕事が広がったり、悩みを聞いてもらえるし、安心できるしそういう場所が増えていっていけばなぁと」

教育長

 「『プティプリ』さんでも、子育て中はコーヒーもゆっくり飲めないから、『プティプリ』に空間があって子どもが遊んでいるときにコーヒー一杯飲みながら落ち着ける、そういう日常の中からホッと離れられるような空間づくりをされているそうです」

 「子育て支援は、篠山は充実してますよね。医療費がとか、遊ぶところも増えてきているし」

角穴

 「あまり知られていないかもしれませんね。それをもっとアピールした方が…」

市長

 「そうですね」

教育長

 「私も一番教育で考えないといけないなぁと思うのが、南三陸町の震災のあと小学校に訪問したのですが、そのときにしみじみ津波のあとに思うのですが今まで学校は『知徳体』でやってきたのやけど、『知徳体』だけではあかんと思うようになったんや。それを聞いて、ずっと考えていたのですが、私は『体験』が必要だと思う。体験や人との出会い、子どもが人と出会う、でもそれは隠れていた自分と出会うんやと、それを教育の中に落とし込んでいけないなぁと考えています。子どものころにそれをふんだんに経験しておいてほしいなあと。それは農作業でもいいし何かしながらでもいいし」。

吉良

 「特にどっぷりつかる体験も大事だと思う。よいところどりの収穫体験も楽しみとしてよいのですが、スマホとかが答えをすぐ教えてくれる時代にあって、そういった結果のみ与えられることに慣れてしまうと、その1つの答えを疑わないと思います。図鑑にはこのあたりと書いてあるけどほんまかいなぁといって探しに行く、そういうことが篠山にあったと思う。新しい時代を切り開くには答えを自分で探すことが必要になってくるのでは」。

市野

 「今田小学校には登り窯があって、1~6年生まで、自分らでつくって自分らで薪をくべてつくる授業が組み込まれていますので、地域ならではだと思います」。

教育長

 「知徳体に加えてどれだけ組み込めるか。ほんまもん、本質的なところを子どものときにどれだけ経験できるか」。

吉良

 「丹波篠山ときいて思い浮かんだのがシリコンバレー。シリコンバレーってまちじゃなくて地域名じゃないですか。中心都市名をご存知ですか? サンノゼというまちなんですけど、知名度はシリコンバレーに比べたら低いと思いますが、結果的にそこにおもしろい人が集まってきて、地域として有名になっています。篠山もそういう風になってきているのではと思います。素材も揃っていると思います。『面白いところ日本にあるらしい』『あ!それ丹波篠山っていうらしい』ってなりえるんじゃないかと思うんですよ」。

教育長

 「日本遺産のキャッチコピーがありましてね、『歴史の声に耳をかたむけると、物語が生まれる 日本遺産はじまります』。市民がどんなことに耳を傾けて物語をつくっていくか能動的に当事者として何を大事にするか、何に注目するか『何に注目すれば、丹波篠山市がはじまりますか』と、子どもたちにも問うてみたい。プロローグとしての1年」。

中村

 「住民投票も70%と近くいきましたし、地元に強い思いを持って張る人がよおけいらっしゃいます。素材はたくさんあるのかな、刺激し合って引っ張ていくようになれば」。

 「よくまち協の会長さんが車の車輪が同じ方向を向いていかないと進んでいかへんでといわれているます。そういう風に心ひとつになって明るく楽しい丹波篠山市になったら」。

市野

 「話は変わりますが、立杭には修行したいという若い方が窯元に何人かいて、私のところにも若い女性が来ています。その子に篠山の良いところを言うてと聞くと、『都会やUSJなどの遊ぶところより、どっちかというと古民家とかの方が興味ある。先生はうまれてから篠山に住んでるから分からないと思うけど、篠山は本当に良いところで大好きです』と言ってくれています。田舎なのでしがらみも多く感じるかもしれませんが、考えてみれば自然の中で人とつながりながらすきなものを作れることは幸せです」。

市長

 「『ここにおったら、しがらみがあって、かなんことばっかり』と思う人もいるかもしれないが、できるだけ合理化できることは合理化していくことも必要と思います。実は『かなんことばっかり』でもない、もっとまちに誇りを持ってもらえるようにしないとあかんね」。

吉良

 「草刈りも草刈り機がででてきてから、かえって草刈りの頻度が高くなったように思います。草刈り機がなかったときは、マメに切ることは難しいので。見た目を重視してしまいがちで、生物多様性は失われています。効果とその中身を考える時代になってきたと思います」。

市長

 「まだまだ話を聞きたいのですが、時間がきてしまいました。いろいろなご意見ありがとうございました。素材がたくさんあるのですが、これを続けて、生かしていかなければなりません。魅力あるまちをつくること、そのまちが若い方たちによってつながれていくことです。今後も、いろいろな提言をよろしくお願いします」。

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