篠山城跡大書院施設情報

更新日:2020年03月26日

大書院は1609年(慶長14年)の篠山城築城と同時にたてられました。1944年1月6日夜焼失してしまいましたが、篠山市民の熱い願いと尊い寄付によって2000年4月ついに再建されました。

大書院の特徴

大書院は木造住宅建築としては非常に規模が大きく、現存する同様の建物の中では京都二条城の二の丸御殿に匹敵する建物です。二条城の御殿は将軍が上洛したときの宿所となった第一級の建物ですから、大書院は一大名の書院としては破格の規模と古式の建築様式を備えたものといえます。

大書院の規模

大書院を復元するにあたっては、古絵図、古写真、発掘踏査等の総合的な学術調査が実施され、その成果に基づいて設計と建築が行われ、2000年3月に完成しました。復元された建物は平屋建てで北(妻側)を建物正面とします。床面積は739.33平方メートル、棟高は12.88メートルあり、屋根は入母屋造り、こけら葺きとなっています。

上段の間について

上段の間は、最も格式の高い部屋であり、幅3.5間(6.9m)の大床、その左手に付書院、右手に違い棚、帳台構が設けられています。こういった座敷を飾る施設が整うのは大書院が創建された慶長頃のことと考えられています。この上段の間には、往事の雰囲気を再現させるため、江戸時代初期の狩野派絵師が描いた屏風絵を障壁画として転用しています。