蜘蛛退治

市野々の八幡神社の境内に大きな洞穴がある。この岩窟について伝説がある。

遠い昔、ここに土蜘蛛が住んでいて、毎日里の人を苦しめるので、薬師さんがこれを退治したというのである。土蜘蛛は追われ追われて西の方に逃げ、遂に味間村を経て氷上郡の阿草と言うところまで逃げた時、矢で足を一本射落とされて動けなくなった。そして薬師さんは播磨の国へ行かれたという。

「篠山町百年史」より