丹波焼古窯跡

更新日:2020年07月06日

丹波焼古窯跡の写真

 

四斗谷川下流域の下立杭周辺の丘陵には、丹波焼古窯跡が点在しており、その中でも摂律三田と境界を接する三本峠は丹波焼発祥の地とされる。史跡に指定された当古窯跡は源兵衛山古窯跡と呼ばれ、小字武士ケタの山麓に所在する。窯体は近年の植林等によって天井が崩壊し、長さ18.5mの窪みの形状のみを残っしている。焚口部に少し窯壁が認められるとともに、そこから下方に灰原が広がり陶片が採取される。採取された陶片には甕や壺があり、器型に瓷器系の常滑焼の影響が見られる。調整は無釉・紐造・ろくろ仕上げで、自然釉を被るものもある。窯業史上、いわゆる『丹波焼』の研究において、重要な遺構である。