篠山重要伝統的建造物群保存地区選定10周年記念事業を実施しました
城下町篠山の町並みが、平成16(2004)年12月10日付で国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されて以降、徐々にではありますが保存修理事業等の実施により、重伝建地区の町並みが保存整備され、歴史的な町並みのすばらしさが更に向上すると共に、住民が安心・安全に暮らせる住環境が整いつつあります。また、事業が進むにつれて、地域の方々や篠山まちなみ保存会、建築士やNPOなどの専門家の方々によって、丹波篠山まちなみアートフェスティバルやササヤマルシェ、古民家再生プロジェクトなどの重伝建地区を活性化する様々なまちづくり活動が行われるようになり、町の賑やかさが戻りつつあります。
そこで、平成26年度は重伝建地区選定10周年を記念して、これまでの取り組みをまとめた記念冊子の作成と、伝建制度を活用したこれからのまちづくりなどを市民の方々と一緒に考えるシンポジウムの開催などを行い、重伝建地区の更なる保存啓発活動に繋がるよう取り組みました。
1 記念シンポジウムの開催
「城下町篠山の町並み」の重伝建地区選定10周年及び都市景観大賞受賞(平成26年6月16日受賞)を記念して、平成26(2014)年11月30日に篠山市民センターでシンポジウムを開催しました。
本シンポジウムでは、伝統的建造物群保存地区制度を活用したこれまでの活動を振り返りつつ、文化財保護行政・建築・まちづくり・古民家活用の専門家や町並み保存・活用で活躍されている市民をお迎えし、「町並みのすがた・とき・こころをつなぐ」をテーマに、次の10年に向けたこれからのまちづくりに関する記念講演、パネルディスカッションを行い、約120名の方々にご参加いただきました。
2 全国伝統的建造物群保存地区協議会(伝建協)近畿ブロック研修会の開催
篠山市が加盟している伝建協の近畿ブロックの研修会を平成26年11月29日に福住地区を、翌日30日に篠山地区を会場に開催し、伝建やまちづくりに関する講演会と修理現場見学会を行い、両日とも約60名の方々にご参加いただきました。
3 記念誌『城下町篠山まちづくりのあゆみ』の発行
これまでの活動等をまとめた記念誌を作成し、シンポジウム参加者や関係者、関係機関等に配布しました。記念誌は下記からPDFでご覧いただけます。また篠山市立中央図書館や教育委員会社会教育・文化財課でも閲覧できます。
記念誌『城下町篠山 まちづくりのあゆみ』
- 表紙・巻頭カラー写真・目次(PDF:5.7MB)
- 第1章 城下町篠山まちづくりのあゆみ(PDF:2.2MB)
- 第2章 重要伝統的建造物群保存地区選定10周年を迎えて(PDF:859.3KB)
- 第3章 伝建地区10周年のあゆみ(PDF:5.2MB)
- 篠山市篠山伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の概要
- 伝建地区の主なあゆみ
- まちづくりの推進体制
- 篠山まちなみ保存会の活動
- 伝建地区の主な事業
- 市民活動の広がり
- 表彰
- 第4章 参考資料(PDF:15.3MB)
- 伝統意匠・デザイン事例
- 用語集
- 条例・要綱・規約等
- 篠山市篠山伝統的建造物群保存地区保存計画
- 篠山市伝統的建造物群保存地区保存修理事業の手続きフロー
- 伝建地区のまちづくり年表
- 伝建地区に関する参考文献等一覧
4 映像記録の作成
これまでの活動をまとめた映像記録を篠山市視聴覚ライブラリーが作成し、シンポジウムで上映しました。現在は市のホームページ(丹波篠山動画データベース)やYoutubeで公開していますので、是非ご覧下さい。
城下町篠山~すがた・とき・こころをつなぐ 篠山の町並み~(丹波篠山インターネットTVへリンク)
城下町篠山~すがた・とき・こころをつなぐ 篠山の町並み~(Youtubeへリンク)
5 全国の町並み写真展の開催
篠山・福住地区を含む全国108地区の重伝建地区の町並み(平成26年11月時点の地区数です)を写真パネルで紹介する写真展を平成26年11月26~30日に篠山市民センターで開催し、多くの方々に全国の素晴らしい町並みをご覧いただきました。
6 都市景観大賞(都市空間部門)で大賞(国土交通大臣賞)を受賞
10周年を記念して、篠山市及び篠山まちなみ保存会で都市景観大賞に応募した「篠山城下町地区」について、これまでの取り組みが評価され、平成26年度都市景観大賞の都市空間部門で最高位である「大賞(国土交通大臣賞)」を平成26年6月に受賞しました。
都市景観大賞(主催:「都市景観の日」実行委員会、後援:国土交通省)は、良好な都市景観を生み出す優れた事例を選定し、その実現に貢献した関係者を顕彰し、広く一般に公開することにより、より良い都市景観の形成を目指すもので平成3年に創設され、平成23年から「都市空間部門」と「景観教育・普及啓発部門」の2部門が創られ、現在に至っています。
平成26年度は、全国から16件の応募が寄せられ、「都市景観の日」実行委員会内に設置される都市景観大賞審査委員会(委員長:陣内秀信 法政大学教授)において、応募図書等をもとに、内容を審査(書類選考、現地視察)された結果、篠山市及び篠山まちなみ保存会から応募した「篠山城下町地区」が「城下町の城、武家屋敷群、商家群からなる美しい伝統的町並みをもち、10年前に国の重伝建地区に選定されて以降も、その財産を磨き上げる努力が重ねられ、古い建物の修理・再生・活用の活動をボランティア、専門家、NPO等が継続的に担い、生き生きとした町づくりを実現している」として高く評価され、「大賞(国土交通大臣賞)」に選定されました。平成26年6月16日に東京都で行われた「まちづくりと景観を考える全国大会」において表彰式が行われました。
また、このことについては、国土交通省の広報誌『国土交通』のNo.129(2014.12-2015.1)で「訪れたいまち 兵庫県篠山市」として紹介されました。
平成26年7月25日に放送した「まるいのTV」で篠山まちなみ保存会が出演し、都市景観大賞受賞について説明しました。
この記事に関するお問い合わせ先
社会教育・文化財課 文化財係
〒669-2397 兵庫県丹波篠山市北新町41(第2庁舎 3階)
電話番号:079-552-5792
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更新日:2020年03月24日