農業、農村は国の礎(市長日記H25.11.13)

更新日:2020年03月24日

  1. 自民党は農業を守る、TPP交渉はコメなど食料を守ると言いながら、信じているのにどんどん自由化に前向きです。
    今の国会議員さんは、都会育ちが多いからではないかと心配です。
    多少、農業を大規模化しても、外国と競争せよと言うのは無理ですし、農業は競争になじまない部分がたくさんあります。国民の食を守り、自然環境や文化を守り、そして災害を防止する、国の礎(いしずえ)です。
  2. こんな思いでいる時、先週、兵庫県の農村水産政策審議会に出席しました。これは、兵庫県市長会を代表してのものです。
     ここでは、県の2020年の農村水産ビジョンを検討中なのですが、原案を見て、少し違うと思いました。
     まさに国の進める、大規模化による産業力強化のみに大きな力点が置かれ、これまでからの農業、農村の公益的機能を重視したり、兼業農家を「元気な農業者」として位置づけ、担い手として認めた方向と全く異なったもののような印象を受けました。
     かつて、前知事、貝原さんが「都市は人間が作った、農村は神がつくった」と農村の大切さをうたわれた理念はどこへ行ったのかと思います。
     大規模化、省力化のみに力を入れ、農の本来の、安全でおいしいものを県民に届けることの大切さを忘れているかのような書きぶりです。
     特に目指す姿として20ヘクタール以上の大規模な経営体に農地の8割を担わせようなどという目標は、国がどこかで示しているものをそのまま書かれたもので、これを市町へそのまま押しつけられては困ります。
     今、篠山市では、4ヘクタール以上の大規模農家が担う農地は2割なのです。
     大規模農家、集落営農、元気な農業者が安全でおいしい丹波篠山産のお米や黒豆などの特産をつくり、農村を支えていくことは、これからも大切で、これをどのように実現していくか、国の動向はどうであれ、農都篠山の大きな課題として取り組みます。