平成25年度市政執行方針(市長日記H25.3.1)

更新日:2020年03月24日

平成25年3月1日(金曜日)

 平成25年度の市政執行方針を、次のとおり表明しました。

 財政的には、国から交付される地方交付税が、平成22年度から26年度まで削減が続けられる、大変厳しいなかにあります。

 そのなかで、財政再建をすすめながら、市議会のご提案はもちろん、市民の皆さんの声を積極的に生かせるよう努めました。

 大きなハード事業はありませんが、篠山の時代をめざした、今年も努力型の事業と予算です。

1「篠山の時代」に向け前進

 篠山市は、観光客が増え続け、おしゃれなカフェやギャラリーなどができ、テレビや雑誌でもよく取りあげられるようになりました。また、篠山に住みたい人も増えつつあります。めざす「篠山の時代」は、もうそこまで来ていると実感します。

 平成25年度は「篠山の時代」に向け前進の年とします。

2 財政再建

 昨年11月の日本経済新聞の全国版で「健全化の歩みは着実」との評価をいただき、再生に向けて順調に進んでいると言えます。

 平成25年度においても積極的に財政再建に取り組みます。

3 市民が主役の篠山市

(1)明るいあいさつと応対    

(2)ふるさと一番会議、こんにちは市長室、篠山市政出前講座

(3)住民投票制度

 篠山市にふさわしい住民投票条例の制定に向けて取り組みます。

(4)職員プロジェクト


平成25年度は「(仮称)企業の元気なふるさとづくりプロジェクト」、「(仮称)お堀にハスの花を復活させようプロジェクト」および「(仮称)まるいのガールフレンドプロジェクト」の3つについて予定しています。

(5)参画・協働の指針策定

(6)地区のまちづくり計画作成と事業実施への支援

まちづくり協議会を各地区の自主的なまちづくりの中心組織として位置づけるとともに、各地区のまちづくり計画作成とそれに基づく活動を積極的に支援していきます。

(7)市民プラザの充実

(8)公正な職務執行

 すべての要望等を記録し、年2回、その概要を公表します。

(9)市長室の開放

 お花見の時期には市役所開庁時間内に市長室を一般開放します。

お城の桜の木が満開になっており、花見に来ている様子の写真
さくら並木が満開になっている様子の写真

4 定住促進「ふるさと篠山に住もう帰ろう」

 引き続き市民あげて「ふるさと篠山に住もう帰ろう運動」を進め、定住促進を推進していきます。

(1)多紀、城東、畑、西紀北地区での定住促進制度

定住促進重点地区と位置付け、子育て世帯の住宅の新築や改修の助成、4、5歳児の幼稚園・保育園の保育料の実質無料化に努めます。

(2)通勤・通学しやすい環境づくり

篠山口・相野と大阪・新大阪間の特急回数券の購入助成を行い好評です。平成25年度は、篠山口と福知山間の自由席特急券についても対象を拡大し、1カ月あたり1,500円を上限に半額助成します。

また、篠山口駅東口に一時駐輪場を設置し、草野駅・古市駅・南矢代駅にそれぞれ屋根付き駐輪場を整備します。さらに、丹波大山駅の公衆トイレを整備します。

(3)定住アドバイザー、(仮称)空き家管理活用条例の制定

今後ますます増えると予想される空き家については、その適正な管理とともに定住促進、観光、新規就農など、地域の活性化につなげていくことも重要です。そこで、「(仮称)空き家管理活用条例」を制定し、取り組みます。

(4)ハートピア北条団地

平成24年度に5区画を販売しました。平成25年度においても、販売促進に取り組みます。

(5)結婚相談室「輪~りんぐ~」の充実

登録者数は約300人、成婚組数は18組に上っています。

沢山のカラーボールが入っているブースの中で女の子二人がはしゃいで遊んでいる様子の写真
ハートピア北条団地と書かれている石碑が映っておりその前の通りを写している写真

5 子育ていちばんの篠山市

(1)就学前教育

順次、進めています預かり保育については、篠山・たまみず・岡野幼稚園区が未実施となっています。私立ささやま保育園が平成26年度からの認定こども園への移行をめざし、また、私立富山保育園も平成27年度からの認定こども園への移行をめざしており、これを支援していきます。

味間認定こども園においては、本園と分園に分かれていることから、将来的な方向性を検討します。

(2)予防接種

 新たに小児(1歳~15歳)のインフルエンザワクチン接種の費用助成を始めます。

(3)乳幼児、こども医療費助成、聴覚障害予防

 新たに市内の産科医療機関に対し、新生児聴覚検査機器購入助成金を交付します。

(4)子どもの意見を聴く場づくり

 こども会議を開催します。

(5)妊婦健康診査、妊婦歯科検診

(6)(仮称)篠山市教育支援センターの設置、(仮称)いじめ防止条例の制定等

いじめや暴力行為等の問題行動を未然に防いだり、生徒指導上の諸問題を解決するため、「(仮称)篠山市教育支援センター」を設置します。加えて、市内の学校において、保護者や地域住民からなる協議会を設け、地域に開かれ、地域とともにある学校づくりに向けての取り組みを始めます。

また、「(仮称)いじめ防止条例」を検討し制定します。

(7)高等学校との連携と通学支援

平成25年度も引き続き公共交通機関の利用者には月額15,000円を超える全額を、公共交通機関を利用しないで10キロメートル以上通学する場合には在学期間を通じて2万5,000円をそれぞれ助成します。

6 魅力あふれる美しい篠山市

 「小京都」、「日本の原風景」と大変高く評価されるまちなみや景観、自然環境、歴史文化などの魅力をさらに高め、日本に誇れる美しい篠山づくりを進めます。

(1)景観

 「(仮称)篠山市屋外広告物条例」を制定します。

(2)地区整備計画

東岡屋地区、丹南篠山口インターチェンジ周辺地区および城下町北地区の3地区において、地区整備計画の認定申請を行います。

里づくり計画については、上立杭地区と宇土地区に対し積極的に支援します。

(3)土地利用計画・都市計画マスタープラン

(4)環境基本計画の推進

 篠山環境みらい会議、緑のカーテンのさらなる普及、廃棄物の資源化率向上、自然再生エネルギーへの転換を進めます。

(5)森の学校復活大作戦―生物多様性ささやま戦略―

篠山の豊かな自然環境を保全するとともに、失われつつある生物の生息環境を再生し将来に引き継いでいくため、本年3月、「森の学校復活大作戦―生物多様性ささやま戦略―」を策定し、さまざまな事業に取り組みを始めます。

生物多様性推進委員会を設置し、市民の皆さんによる生きもの生息環境保全活動への助成や、行政において河川、水路を改修するときなどは生物多様性に配慮した工法を導入していきます。

(6)お堀の浄化とハスの花の復活

南堀にハスの花を復活させ、北堀などにボートを浮かべられるように、検討を行います。

お堀の浄化のために、ごみ袋を持って沢山の人がゴミを拾い集め,掃除をしている様子の写真
以前のお堀は…緑色の蓮の葉とピンク色の花がいっぱい咲いている写真 拡大画像
白黒の昔の写真で、満開の桜の下、手漕ぎボートに乗った人達が花見を楽しんでいる様子の写真

(7)歴史文化まちづくり

緑の田んぼが広がる奥に白塗りの藏が並んでいる様子の写真
昔ながらの家が立ち並ぶ道路沿いの家々を写している様子の写真

7 農都創造

 日本一の農業の都をめざしての取り組みを充実します。

(1)有害鳥獣対策

 特にサル対策については、あらゆる対策を講じていきます。

農家負担を5%に軽減し、サル用電気柵の設置を始め、サルが出没しにくく、追い払いがしやすい環境を整備するため、新たに集落が行う林辺整備活動を支援する補助制度を創設します。

サル追い犬のさらなる育成、サルの位置を確認し、位置情報の提供を進めていきます。

広場にて、訓練をしている人の前に首輪をつけている黒い犬がお座りをしており、後方には犬を連れて歩いている人の様子の写真
森の中で、ヘルメットをかぶり作業服を着た男性が、人より高い柵を、取り付けしている様子の写真

(2)担い手育成

 市内には平成19年度以降、45人の新規就農者の方に活躍いただいています。

新規就農を希望される方が、市役所に来れば何でも相談できるよう相談窓口の体制を充実させ、住宅の確保や農地の確保についての支援を行います。

(3)特産振興

 丹波篠山黒豆、丹波篠山山の芋、丹波篠山栗、丹波篠山茶など。

6次産業化の推進については、現在、国の認定を受けた事業者が4社(者)(株式会社アグレッサンス、構井正氏、株式会社丹波篠山大内農場、集落丸山)あり、これらがさらに広がるよう、推進方策をまとめ取り組みます。

(4)農地の保全と農業基盤の継承

農業振興地域の農用地は、現状面積3,501ヘクタールを確保し、将来に引き継ぎます。

平成23年度に創設した環境配慮型土地改良事業については、篠山市の自然環境に配慮した工法を積極的に採り入れられるよう努めるとともに、技術者の育成に取り組みます。

(5)里山整備

学校、自治会、まちづくり協議会と連携しながら、緑がきれいな5月に子どもたちや市民あげて山に親しむ機会を設け、今後10年ないし20年の間に間伐や里山整備を推進していく方策について、平成25年10月を目途に篠山市森づくり構想を策定します。

(6)森林バイオマス

伐採された木を集積し、木質ペレットや薪、木質チップに加工して、ストーブなどで利用する木の駅事業への支援を継続して実施します。

森林の中でヘルメットをかぶって作業着を着た男性達が、機械を地面に置いて、伐採する木々をみている様子の写真
幼児達が設置されているストーブに木質ペレットを入れるのを順番待ちしており、一人がコップに入った木質を入れており、市長が見守りながら手を添えている様子の写真

8 企業振興・誘致と観光

 平成25年度も地道な市長のトップセールスを続けます。

(1)市内企業の振興

新規学卒者や市外への進学者およびUターンを希望する若者が市内企業に多く就職できるような情報発信に取り組みます。

(2)企業誘致

「~食と農の工房団地~農都の森構想」に対する企業の反応が良いことから、平成25年度は、この構想の中心となる篠山中央地区を重点的に取り組み、食品関連企業を中心に現地見学会を開催しPRし、市内には空き工場・空き土地もあり、それらを整理してPRします。

平成24年度篠山市企業紹介展が催され、各企業のパネルや商品が机の上に並べられており、お客さんが訪れている様子の写真
机の上には資料が広げられており、青い制服のジャンパーを着た男性3名と半纏を着ている男性2名が市長を囲んで写っている写真

(3)起業支援

平成24年度には、イタリア家庭料理店をはじめ、吹きガラス工房、簡易宿泊施設など、6件の起業を促進することができました。

平成25年度も篠山市定住促進重点地区を中心に起業支援事業を実施します。

(4)商工振興と(仮称)篠山市商店街いきいき委員会の設置

(5)住宅リフォーム助成事業

市民が市内の建築業者を利用し、個人住宅のリフォームを行った場合にその経費の一部を助成しています。

(6)観光

 観光客は毎年、確実に増え続け、年間180万人と言われます。

先日のこども会議で城南小学校から提案のあった市内の観光資源となる「お宝」を小学生が選び、そこを訪れるとパズルのピースをもらうことができ、そのパズルを完成すると景品がもらえたり、商店街で割り引きを受けられるという「(仮称)丹波篠山お宝マップ」に取り組みます。

また、近年の登山ブームにより登山客が増えるなか、市内の登山コースを点検調査し、コースマップを作成したり、整備の必要な個所などを調査します。

商店街に沢山の観光客が訪れて通りが大変に賑わっている様子の写真
宝物はパズルのピース(黄緑色で、絵が描かれているがバラバラになっているパズルのピースの写真。)
木々に囲まれた登山コースを沢山の登山客が登ってきている様子を写している写真

9 住みよい生活基盤づくり

(1)道路・河川

自治会からの要望については、必要性、緊急性を見極め、原則として2年以内に適切な工法で対応するよう取り組みます。

市道西岡屋立町線(西岡屋および東岡屋地内)の歩道拡幅工事、JRバス本篠山跡地を借り受け、観光客やイベント時の駐車場として活用します。

篠山の自然を活かした川づくりを進めるとともに、コンクリート張り河川から、自然を活かした河川へ再生するなどの自然再生事業の進め方について調査、検討します。

左上はコンクリートで固められた水路の写真と右下はU字溝の写真 拡大画像
左上は自然護岸、右側は石積みによる水路の写真と右下は木杭による水路の写真

(2)公共交通

公共交通ガイドブックの更新、コミュニティバスのデザイン変更やお試し乗車などの市内公共交通の利用増進に取り組むとともに、地域で行われているボランティア輸送についても、大芋、西紀中、今田地区をモデル地区として設定します。

(3)上水道

 合計1,380メートルの管路を更新します。

水道料金については、平成18年度に平成23年度は33パーセント以上の水道料金の値上げが予定されていましたが、この値上げをしない努力を続けます。

(4)下水道

 あさぎり苑で処理した乾燥汚泥については、汚泥肥料として登録申請します。

 下水道施設の統廃合については、引き続き説明を行います。

(5)市営住宅

 音羽住宅および中野改良住宅の外壁等改修工事を実施します。

10 住みよいところは篠山市づくり

(1)地域医療、救急医療、看護人材対策

 看護人材が不足してきていることから、修学資金を貸与する制度を設けます。

(2)国民健康保険の健全運営

できるだけ国民健康保険税の値上げをしないため、レセプト点検の強化、ジェネリック医薬品の普及啓発、特定健診等の受診率向上に努めます。

(3)健康づくり、介護予防

兵庫医科大学のピロリ菌に関する研究を活かし、胃がんゼロのまち、ノルディックウォーキングやインターバル速歩、西紀運動公園などを利用し、高齢者に対する水泳指導を行います。

(4)高齢者福祉の充実

地域住民と宅配事業者などがともに見守る「ささやまマメに見守り隊」、「介護支援ボランティアポイント制度事業」を実施します。

市内プールの利用助成、こんだ薬師温泉を活用した「お達者クラブいきいき塾」を継続します。

(5)障がい者福祉

市役所内の事務的軽作業についても就労する障がい者を増やすなど支援を拡大していきます。

人工透析治療法を受けるための通院交通費の一部を助成します。

(6)生活保護、ひきこもり、自殺対策

(7)人権尊重のまちづくり、男女共同参画、多文化共生

(8)事前登録型本人通知制度の実施

(9)防災

自治会を対象としたいのちを守る防災マップづくり支援事業は、平成25年1月までに99自治会で取り組まれ、平成25年度も30自治会で作成いただく予定です。

災害時要援護者に対する個別避難支援計画を完成させます。

原子力災害対策をつくりあげます。

放射能測定器を市内8カ所に設置し、その数値を市民の皆さんに公表します。

(10)消防、救急業務

救急救命士を増員する、救急救命士が救急車内で使用できるビデオ硬性喉頭鏡を、2台導入します。

(11)防犯、交通安全、消費生活相談

11 平成25年度のシンボル事業

(1)創造農村と創造都市ネットワーク

篠山市創造都市推進計画を策定し、ユネスコ申請の準備とユネスコへのPR活動を進めていきます。

(2)全国の自治体とのネットワークづくりと交流

大館市、鶴岡市、館山市、郡上市、高山市、犬山市、宿毛市、愛南町の8市町との交流を積極的に進めていき、事業者や団体による物産交流やPR、視察や研修などへの支援、市民の皆さんによる交流都市への訪問などを支援する制度を始めます。

「災害時相互協定」締結式の横断幕の前で、協定書を持ってオレンジ色のネクタイをしている男性と市長が握手をしている記念写真
ゆるキャラが沢山集まっており、小さい子ども達がゆるキャラの前に立ち親達が記念写真を撮っている様子を写している写真

(3)エネルギービジョンの策定

新しいエネルギービジョンを策定し、将来的には自然再生エネルギーを中心とするエネルギーの地産地消をめざします。

(4)丹波篠山ふるさと応援団・ふるさと大使

(5)夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会の開催

NHKラジオ第一放送で全国に生放送される夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会を平成25年8月28日、篠山城跡三の丸広場を会場に開催します。

(6)市民あげてのあいさつ運動

篠山市のあいさつ運動は、多くの市民の皆さんの共感を呼び、住吉台のあいさつの会「たんぽぽ」の活動が味間地区まちづくり協議会全体に、草山郷づくり協議会では「あいさつ日本一の草山地域をつくろう」宣言をされ、岡野ふるさとづくり協議会ではあいさつ標語を作成されるなど、あいさつ運動は着実に広がっています。

篠山市人権尊重のあたたかいまちづくり条例でも、相手を認め合うあいさつの推進を図ることとしており、その具体的な活動として、毎月1日、11日、21日を「いいあいさつの日」と定め、JRの駅、商業施設、公共施設などであいさつ運動を行い、みんなが元気にあいさつし、声を掛け合う、あたたかいまちづくりをめざしていきます。

小学生の児童達が「すすんであいさつをしよう」のタスキを肩にかけて、元気よく挨拶をしている様子の写真

12 その他、当面する重要課題

(1)東日本大震災支援

平成25年4月から、篠山市職員の南三陸町への派遣を予定し、市民ボランティアバスの派遣のほか、市民団体の被災地への支援活動に対し必要な補助金制度を始めます。

(2)学校園施設の耐震化

篠山小学校の耐震補強改修工事については、平成25年度は実施設計に着手し、平成25年11月ごろに着工し、平成26年度末には工事が完成するよう取り組みます。

平成25年4月開校の城北畑小学校の木造屋内運動場の耐震補強改修についても早期完成に取り組みます。

くすのきクラブは、平成25年4月1日に城南小学校舎内に移転することとし、校舎の設備整備工事を実施します。

(3)社会教育施設の整備

篠山総合スポーツセンターは、耐震補強等工事を行います。

野球場の整備については、既存のグラウンドを活用した方策を調査中であり、本年3月末までに構想図を完成させ、これに基づいて検討していきます。

(4)篠山市の市名を考える

検討委員会において、引き続き慎重に検討していきます。

(5)篠山チルドレンズミュージアム、西紀運動公園の再開館

(6)小学校跡地の利活用

13 新しい組織体制

 平成24年度末の退職者は13人、平成25年度の採用は12人で、平成25年4月の職員数は449人となる予定です。これで、篠山再生計画に定めた平成25年4月の目標である450人体制が確立することになります。