大規模、大型化だけに偏るな(市長日記H26.2.8)

更新日:2020年03月24日

 今、兵庫県で農林水産ビジョンの方向性について議論されている。

 私は、市長会の代表として委員の一人として途中から参加しています。

 しかし、国が示す「大規模化、大型化による競争主義」のみに重点が置かれ、農の持つ、おいしい、安全なものを作る、その食により人の生命を与える、そして、農村社会を守っていくという農業の本質を忘れ去っている気がしてならない。

「20ヘクタール以上の経営体が地域の農地面積の8割を担う」という目標に至っては、信じがたい暴論と思う。

 現状では篠山市では4ヘクタール以上の大型農家が担う面積は2割以下なのである。

 これまでの意欲ある農家とか集落の共同化などの言葉も消え去っている。

 もし、万一、ほとんどの中小農家が離農したら、農村集落、そして、農村社会はどうなるのか、もう農村に住むなと言われるのか。

 誰も山や川、田、ふるさとを守らなくなる。

 農地を大切に守っていくルールも壊れる。

 ある委員から「農村集落はどんな姿になるのか」と問うても、県は考えられていませんという。

 国はどうあれ、篠山市はあるべき姿を考えていきたい。

 ある程度の大型化とともに、それぞれの農村集落において、共同化をすすめ、集落をそして農村を、より魅力あるものとしていきたい。