市民フォーラム(スウェーデンにおける障がい児者の福祉と医療の舞台裏)(市長日記H27.12.17)

更新日:2020年03月24日

篠山市には、重い障がいをもち、たんの吸引・経管栄養(注釈1)などの「医療的ケア」(注釈2)が日常的に必要な方々が生活されています。
医療的ケアが必要な方々の生活を支える仕組みを理解し、地域で支援できるよう第2回市民フォーラムが、12月6日、丹南健康福祉センターで開催されました。
福祉大国として知られるスウェーデンで長年作業療法士をされた経験のある河本 佳子さん、篠山にUターンされた杉本 健郎医師(すぎもとボーン・クリニーク)がスウェーデンでの障がい者支援の制度や実情を紹介されました。
河本さんの講演では、スウェーデンは国民が高い税金を負担して社会保障を充実させており、障がい者一人一人が国の補助でパーソナルアシスタントを雇えることや、健常者と一緒に学べる教育制度などについて話されました。一方で、日本では福祉制度や窓口が縦割りになっているので、障がい者や家族が1カ所の窓口で様々な専門家から多様な支援が受けられる仕組みがあればとのことでした。最後に「日本もスウェーデンのような国になれます。」と結ばれました。
また、杉本医師の基調講演では、篠山市の障がい者福祉について、「組織の枠にとどまらず、当事者も支援者も顔の見える関係を築くことが重要である。」と熱く語られました。

  • (注釈1)「経管栄養」とは、食事を口から摂れない方が、鼻や腹部からチューブを使って直接栄養補給を行うこと。
  • (注釈2)「医療的ケア」とは、家族や看護師が日常的に行っている経管栄養注入やたんの吸引などの医療行為のこと。
長年作業療法士をされた経験のある河本佳子さんが障がい者の福祉や医療について講演しているのを参加者が聞いている写真