韓国の山清郡(さんちょんぐん)との交流(市長日記H27.5.13)

更新日:2020年03月24日

 今年の2月、韓国の総領事館を通じ韓国の慶尚南道にある山清郡(さんちょんぐん)から篠山市に対し、友好都市となるよう申し入れを受けました。今年は日韓国交正常化50周年の節目の年ということです。山清郡は釜山から車で約2時間、人口3万6000人の農業を中心とした自然豊かなまちだということです。

 山清郡から招待を受け、堀井政策部長を団長、市議会の隅田副議長を副団長とする、森本議員、栗山議員、そして市民もふくめ10名の篠山市訪問団が訪問にきました。皆さん、口をそろえ、大変良い所で交流を進めるべきだということでした。

 以下は訪問団の報告です。

1 山清郡守並びに議会議長表敬訪問(5月6日)

 山清郡守の歓迎のご挨拶では、「篠山市は、日本でも最高級の特産物や観光資源が豊富で、産業構造も共通の点が多い、今日の今が歴史的な瞬間で、これから両地域の交流をきっかけとして、ともに、相互発展につながることを望んでいます。短い時間ではありますが、遠い親戚へ遊びに来られたように気楽にお過ごしください。」と申していただきました。訪問団長である、堀井政策部長は「今日が、友好交流の第一歩です。市民の皆様を中心とした交流が広がっていく事を願っています。色々な事を学んで帰りたいと思いますのでよろしくお願いします。」と招待にたいする謝辞を述べられました。

山清郡と10名の篠山市訪問団が会議をしている写真
10名の篠山市訪問団が山清郡の職員らと一緒に山清郡庁前で記念撮影している写真

山清郡庁前で記念撮影

堀井政策部長と隅田篠山市議会副議長が山清郡議会副議長らと一緒にソファーに座っている写真

山清郡議会副議長(左から1人目)
山清郡議会議長(左から2人目)
堀井政策部長(左から3人目)
隅田篠山市議会副議長(左から4人目)

2 東医宝鑑村視察(5月7日)

 2001年文化観光体育部指定の観光地で、韓方自然休養林など総面積1,088千平方メートルで造成されており、東医宝鑑発刊400年とユネスコ世界記録遺産登載を記念するために政府で主管した「2013山清世界伝統医薬エキスポ」が開催された会場である。

青空の下、山と韓方体験場をバックに篠山市訪問団10名が記念撮影している写真

韓方体験場前で記念撮影

亀の甲羅のような巨石に両手を広げて体をくっつけて写っている男性2名の写真

全身をかざすことで願いが一つだけ叶うという重さ130トンの亀をあしらった巨石

3 仇衡王陵訪問(5月7日)

 伽倻10代目の王である仇衡(クヒョン)王の墓であると伝えられている積石塚。石塚の中心部からは気が出ているということで、石塚に囲まれた区域には、猪などの獣一切入って来ないという事です。

 また、色々な逸話が残されており、歴史と神秘の世界を体感することが出来る場所でした。

積石塚の周りを歩いていて鳥居のようなまえを人々が歩いている様子を遠めからとった写真

4 昼食及びティータイム(5月7日)

 かつての宮廷料理を現代風にアレンジし、地方の郷土料理などと複合させた料理だけのことはあり、色とりどりの食材が小分けされ、テーブルの上に所狭しと、並んでいるのには味もさることながら、目でも楽しむことが出来ました。味付けについても、日本人と言うことで、香辛料やニンニクなどを少なめにしていただいておりました。ここでも、ちょっとした気配りをしていただいております。

たくさんの韓国料理がテーブルに並んでいる写真

食事の後は、郡守様がお見えになりティータイム。郡庁でお出会いした時とは、また違った和やかな雰囲気で意見交換をすることが出来ました。

低いテーブルの上にはお茶や湯呑が置いてあり談笑している写真

5 KAI(韓国航空宇宙産業)視察(5月7日)

 農畜産が主な産業で、自然と歴史溢れる郡という印象を持っていた訪問団は、最先端技術を駆使し、エアバス社やボーイング社の両翼の構造物を手掛けているこの施設を見学し、山清郡の奥の深さに只々、驚愕するばかりでした。

飛行機の翼が製造されている工場の写真

エアバスA320の両翼の構造物

飛行場に止まっているヘリコプターの前で朴大統領と航空自衛隊がV字に並んで親指を立てるポーズをして記念撮影している写真

竣工式には朴大統領も出席されたそうです。韓国としての期待の大きさが伺えられます。

6 黄梅山(5月7日)

 民願課長、一押しの観光スポット。最高の天気で高原一面に咲き誇る、ツツジの花には圧倒されるばかりか、周りにそびえる、峰や谷、岩には神秘ささえ感じさせる眺めでした。

高原一面に咲き誇るツツジの花をバックに記念撮影している写真
アップでうつしたツツジの花の奥に岩が写っている写真

7 周辺地域の風景(5月7日)

 近代的な施設が立ち並ぶ薬草祝祭会場を一歩離れると、山々や田園地帯が広がり、鮎が住む清流が目に飛び込んできます。何か、どっかで見たような、ホッとするような風景が、これこそが山清郡の一番の宝だと感じました。

車の中から撮影されている田園風景の写真
車の中から撮影されている森や川の写真

8 山徳中学校(5月8日)

 学校を訪れまず驚いたのが、公式のサッカーが出来るグラウンド一面が人工芝で覆われ、その周りには、アンツウカ―のランニングコースが整備されていることです。校舎に入ると、篠山市とほぼ同じ気候にも関わらず、全室にエアコンが設置されておりました。見学をした英語の授業ではAV機器を使用し、ALTの先生がストップウォッチを持ち朗読のタイムを競わせるなど、日本の授業とは異なっていることがうかがえました。

山徳中学校を訪問した篠山市訪問団がグランドの人工芝の上を歩いている写真

 また、小学3年生頃より英語に取り組むため、中学1年時での英語力の高さには驚かされました。将来を担う子ども達のために環境整備に力を入れていることが見て取ることが出来ました。韓国語の教諭が日本語で話かけてくれるので、日本語をご存知かと思いきや独学で勉強し、日本の方とお話をするのは、初めてです。教諭の日本語が通じることが分り、感激して涙されていた姿には感動させられました。

授業で生徒がホワイトボードに書いている答えを見ている先生と生徒たちの写真

9 最後に

 2泊3日の滞在期間ではありましたが、山清郡の伝統や文化・おもてなしの心を感じる素晴らしい体験をすることが出来ました。

 また、産業構造や規模が似ており、自然とともに発展しようとする姿、ふるさと教育に取り組むところなど、目指す方向が同じであり、学ぶところが多いであろうと思いました。

飛行機の翼と太陽の光が飛行機の窓から撮影されている写真

尚、韓国ドラマに出てくるきれいな人はいましたかと尋ねると、そこまではよく見なかったとのことでした。