全国伝統的建造物群保存地区協議会(市長日記H27.5.26)

更新日:2020年03月24日

5月20日から21日に全国伝建地区協議会の総会に出席するために長野県東御市(とうみし)に行ってきました。篠山市には篠山城下町と福住の2地区が重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されていて、篠山市が協議会の近畿地区の代表で、理事を務めています。
伝建地区の制度は40年の歴史があり、協議会の総会は37回目を迎えます。総会には全国に109ある伝建地区から300名近くの多くの人が集まりました。
1日目の総会の後に、「海野宿の保存活用とまちづくりを考える」と題し、信州大学の土本俊和教授による記念講演が行われました。講演の中で「伝建地区には未だ見出されていない価値が秘められている、そのためにも町並み保存は重要」、「伝建地区の静けさや暗さも魅力の一つ」、「地区の持っている良さを引き出すことが大切」などの言葉が印象的でした。
開催地の東御市には海野宿(うんのじゅく)という伝建地区があります。2日目に現地を見学することができました。海野宿は江戸時代に北国(ほっこく)街道の宿場町として栄えた町で、明治時代になると製紙業が盛んになり、養蚕の村へと変わっていったそうです。海野宿は昭和62年に重伝建地区に選定された地区です。選定から30年近く経っており、電柱の移設や、道路の美装化など、地区の整備が進んでおり、素晴らしい町並み景観を作り出しています。建物一軒一軒も大変立派で、大きな卯建が印象的でした。地区内の伝統的な建物を改修してオープンした「うんのわ」という宿泊施設の見学もでき、大変参考になりました。地区の見学の際に、地元の小学生の皆さんが「子ども学芸員」として要所で説明をしてくれました。大変素晴らしい取り組みだと感心しました。

壁に東御市海野宿と書かれていて、その前の演題でマイクを持った男性が話をしている写真
両脇に日本家屋が並ぶ道路を子供や男性達が歩いている写真
壁が茶色で屋根が黒色の大きな日本家屋の写真
日本家屋を男性がカメラで撮影している写真