ごはんですか?パンですか?(市長日記H29.2.22)

更新日:2020年03月24日

2月19日、篠山市食育推進大会のなかで、講師の保田 茂先生が、いきなり問いかけられました。
朝は、「ごはん」でしたか?「パン」でしたか?
会場の出席者は、半々でした。
先生のお話で、私は健康のためには、やっぱり「ごはん」だと確信しました。
パン食を中心とした食事から、「アレルギー」「うつ」「糖尿」なども生まれているそうです。
なるほど!
ちなみに私の朝食は、ごはん、みそ汁、玉子、梅干し1つ、らっきょ5つ、きな粉入り牛乳と決まっています。
これは、おかずを作ってもらえないからではありません。
いろいろ研究を尽くしたのです。
「らっきょ」は、巨人軍のホームランバッター松井(ゴジラ)がアメリカで活躍していたとき、日本から「らっきょ」を持って行って5粒ずつ食べていました。
「きな粉入り牛乳 」は、もう亡くなられましたが、畑 治男さん(シューベルティアーデの畑 儀文さんのお父さん)が歳をとっても、バリバリ活動され、血色もよく、女性にもモテていたのですが、教えていただいたのです。
「ごはん、みそ汁」は、健康であるには、腸が大切で良い微生物?のいる、ごはん、みそ汁、つけものの食事がいちばんだと、小多田の新家 龍先生(神戸大学名誉教授)が話されていたのを聞いたのです。
この私の朝食が裏付けられた気がします。

基調講演

「食べ物と子どものいのち」
兵庫農漁村社会研究所理事長、保田 茂先生

講演の要旨

~日本人の食習慣の乱れ~

日本人は、生物として進化する過程で、野菜やコメなど消化に手間取る食べ物を自然に食べてきた。そのため腸は欧米人に比べて1メートル長く、体に取り込む代謝能力は低い。しかし、パン食を中心とした学校給食の普及等食習慣が大きく変化し、洋食型の食事が好まれるようになった現在、私たちは進化の過程で獲得した食べ方を大きく逸脱した結果、その食習慣が生活習慣病の主な原因になっている。

~ご飯中心の日本型食生活の良さ~

日本人が長い間食べてきたご飯は、パンよりもゆっくり消化されるので血糖値は上がりにくく、糖尿病になりにくい。野菜や魚など幅広いおかずに合わせやすく、健康の観点から非常に優れた主食である。ゆがんだ食事は生活習慣病につながる。小さいときから、心と体を正しく育てる必要がある。

~大切な乳酸菌~

やる気、生き抜く力を幼い時から育てるのには、良い乳酸菌を体内に持つことが大切である。先人は、土と親しみ動物と生活を共にして、それらの微生物によって抵抗力を作ってきた。食生活では、みそ、しょうゆ、ぬか漬け等を食べ、腸内にたくさんの乳酸菌を存在させていた。食べていたものを考えると米、大豆、野菜、海藻、魚になる。これらを使って食べている物と言えば和食になり、すべての材料がそろっている物がみそ汁となる。乳酸菌の沢山含まれた和食にはアレルギーや風邪や、うつ病などの様々な病気の予防につながり、生き抜く力となる。
ユネスコ世界遺産にもなった和食の素晴らしさを見直すことが大切だ。

~ツバメから学ぶ食育~

ツバメは、1キロ範囲位でひなの餌をとり、何が食べたいかと聞かず、どんな虫でも食べられるようにしている。また、その食べ方は親から子へ受け継がれている。そうしないと命にかかわる。
人も同じである。食育で大事なことは、

  1. 地元でとれたものを食べ(地産地消)
  2. 何でも食べられるようにして(好き嫌いさせない)
  3. 親から子へ正しい食べ方を教えること(食文化の継承) 
    食育は強い心と体をつくる原点である。

自分のしあわせは次世代の幸せに繋がることを忘れてはならない。

明日から始めてください。米、大豆、野菜、海藻、魚を中心とした和食。それらを含んだごはんとみそ汁。