丹波市と円満解決(市長日記H29.3.9)

更新日:2020年03月24日

 篠山市清掃センターをめぐり、丹波市と解決ができホッとしています。
 経緯は次のとおりです。

 篠山市清掃センターは、平成14年、約80億円の大きなお金で建設されました。当時、山南町からすべてのゴミを処理するよう要請を受け、そのため40トンの焼却炉、2炉としました。
 運営経費については、負担割合が均等割20%、人口割20%、ごみ量割60%と取り決められ、1年間におおよそ6億円が必要ですが、うち約2割は山南町の負担となっています。
 平成16年に丹波市が誕生し、ゴミ処理の新施設を計画されるにあたり、丹波市長から「丹波市のゴミは丹波市で処理したい」との意向が示され、また、運営経費が不公平になっているなどとの申し入れがありました。
 これに対し、篠山市からは、「氷上郡が合併しても山南町のごみは篠山市清掃センターで受けることが約束されている」「経費の負担割合は当初から約束されたもので、丹波市誕生後の平成17年にも両市長との間で確認されている。」と主張してきました。
 その後、主張が隔たったまま、この施設の大規模改修の時期を迎え、多額の費用を要することとなりました。
 昨年丹波市からは、改修費用を少なくするために「焼却炉2炉を1炉にする」との提案があり、さらに、運営経費について、トンあたりの処理費用が丹波市が高くなっており不公平、場合によっては共同運営から脱退するとまで主張されました。
 そこで、篠山市は市民あげての検討委員会を立ち上げて検討しましたが、「1炉にすることは適切でない、運営経費の負担率を見直さなければならない合理的理由は見いだせない。」との結論となりました。
 ただし、丹波市と円滑に事務の管理、執行をしていくためには、産業廃棄物の取り扱いが異なる点について、不公平感をなくす配慮をすべきであるとの意見も出されました。
 (これは篠山市のみが事業系の産業廃棄物を受けているからですが、これも建設当初からのものです。)
 昨年の12月に丹波市では新たに谷口市長が誕生され、昨年の12月の29日、30日に協議を尽くし、篠山市としても事業系の産廃についての経費分については考慮することも止むを得ないと判断し、「篠山市清掃センターで処理している産業廃棄物は、篠山市のみの搬入であり、丹波市山南地域からは搬入していない。よって、産業廃棄物処理に要する費用を丹波市負担額から差し引くことに代えて、その相当分について負担割合を見直すこととする。」との協議が整いました。
 谷口市長になられて解決に向けての誠実さも感じました。

 これに基づき調整を続け、3月7日、負担率を「均等割20%、ごみ搬入量割80%」とすることとしたものです。
 谷口市長は「長い間の大きな課題を解決でき、これでいろいろな仕事に全力投球できる」と喜ばれ、私も大規模改修をむかえ、今後とも丹波市と円滑に運営できることに安堵しています。
 一時は第三者を交えた解決の道しかないものかとも案じましたが、多くの両市民は円満解決を望んでおられるはずであるし、これで良かったものと思います。

酒井市長と谷口市長が握手をして、青い証書を持って写っている写真