丹波篠山いきもの48(市長日記H30.3.14)

更新日:2020年03月24日

 身近にいる様々ないきものを守り、未来につないでいくため、「丹波篠山いきもの48(TSI48)」をキーワードに、市民や団体、学校の皆さんといっしょに、さまざまな取り組みをすすめています。1月末からは「丹波篠山いきもの48フェスタ」と題して、市内の施設で取り組み紹介のパネル展示や図書コーナーの設置など、市民の皆さんにも考えてもらえるきっかけづくりを行っています。
 フェスタのメインイベント、3月10日土曜日に行われたフォーラムでは、実に100名が参加されました。実際に自然やいきものを守るために取り組まれている市民の皆さんの活動報告や、市の外来生物対策の取組み紹介、パネルディスカッションが行われました。

 今田小学校5年生は、カスミサンショウウオやサギソウの保全活動などに取組み、昨年「平成28年度JAバンク兵庫環境チャレンジ発表大会」にて兵庫県教育長賞を受賞されています。今田小学校では全学年で環境保全に取り組んでおり、今回は4年生時に取り組んだカスミサンショウウオの飼育と近隣の川の水質調査についての発表でした。
 カスミサンショウウオは絶滅危惧種で、小さなときは共食いをする習性などがあるため、少し大きくなるまでみんなで飼育され、自然に帰す取組みです。また近隣の川3か所で、生きものが住みやすい水質か、PHとCODから調査され、3か所中2か所は生きものが住みやすい環境であったとのことです。

今田小学校のみなさんが前に出て発表しており、中央にいる男の子が左手を上に挙げて指差ししており、市長が前列で椅子に座って見ている様子の写真

今田小学校のみなさん

 続いて篠山東雲高校の自然科学部と、篠山鳳鳴高校生物部による「オヤニラミ調査報告」では、希少種であるオヤニラミの生息調査の報告を行ってくれました。
 市内の河川で環境DNAと捕獲調査を行い、オヤニラミの生息場所を重点的に調査されました。環境DNAとは、川の水からオヤニラミの糞や粘液などのDNAが見つかるか分析し、取水した場所に生息していたかどうかの調査です。26地点中、オヤニラミは8地点で環境DNAが検出され、1地点で複数回確認できましたが、それ以外では見つからなかったとのことです。

制服を着た高校生5名がプロジェクターで映像を写しながら発表をしており、出席者が椅子に座って話を聞いている様子の写真

高校生のみなさん

 中学生の小嶋 優希さんは、親子で須磨水族園淡水ガメ調査員として、小学生の頃から篠山川で自主的に淡水ガメ調査をされてきました。きっかけは2歳の頃からカメ好きであった小学5年生の妹さんだそうです。
 エサを入れたもんどりを川にセットして、翌日捕獲したカメの種類、サイズを測定されました。平成22年から24年までと、29年の調査結果では、全国的に数が減っているイシガメが合計で17匹、外来種であるミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)は1匹捕獲できたそうです。イシガメは自然に帰し、アカミミガメは須磨水族園に引き取ってもらっておられます。

前方のスクリーンに映像が映されて、小嶋 優希さんが壇上に立って発表しており、その横でお父さんが発表の様子を見守っている様子の写真

小嶋 優希さんによる発表(左はお父さん)