ささやま医療センター産科の充実にむけ(市長日記R1.5.20)

更新日:2020年03月24日

 丹波篠山市の中核病院である、ささやま医療センターの産科の充実にむけて、市民あげての検討をはじめます。

これは兵庫医科大学、ささやま医療センターの産科における出産(分娩)を休止する検討がなされていることが判ったためです。

5月10日(金曜日)に兵庫県の医務課から、丹波篠山市の保健福祉部にその旨の連絡があり、私がこの報告を受けたのが5月13日(月曜日)で、このような重大なことを兵庫医大からではなく、県の医務課から言われること自体、筋違いですので、その旨返答するよう指示しました。

しかし、それでもきちんと聞いておくべきだと考え、5月17日(金曜日)、兵庫医大に赴き、太城(たしろ)理事長とお会いしました。

何故、休止の意向があるのかをお尋ねすると「産科医2名の体制では安全な出産ができない」との理由を述べられました。

しかし、出産ができない産科では意味がなく、市民の失望を招いてしまいます。

市民あげてどうすべきか、こちらも検討し、提案させていただくと申しあげ、帰ってきました。

私が市長に就任したのが、平成19年、この時先ず大きな問題であったのが、兵庫医大病院の存続問題でした。この時、医大は撤退の意向を示されていたためです。

私は粘り強く交渉を続けましたし、当時の新家(しんか)理事長が「篠山のような小さなまちの地域医療に尽くすことも医大の使命である」と存続をして頂きました。

この時も産科がいちばんの課題でしたが、市民の中核的な病院と言えるためには、何としても産科の存続、充実が必要である旨、お願いしました。

そして新家理事長と、ささやま医療センターの産科医、池田先生の献身的なご活躍のもと、産科が守られてきました。

昨年7月にはささやま医療センターが今後も存続し、産科も引き続き存続、充実するものとの協定(約束)をしました。

ところが、昨年11月に新家理事長が引退され、太城(たしろ)理事長が就任されました。また、池田先生が本年3月に定年を迎えられ、退職されました。

今になって考えてみると、余りに心外な事があります。

ささやま医療センターの産科を一人でも守ってこられた池田先生は、多くのお母さん達から大変慕われ、感謝されておられたため、3月に定年を迎えられても引き続いてささやま医療センターに残っていてもらいたいとの多くの市民の声が寄せられました。

そこで私は、ささやま医療センターの片山院長にその申し入れをしました。その時の返事が「池田先生の働き方には若い医師が、熱心すぎてついていけない。池田先生がおられない方が、ささやま医療センター産科の充実につながるんです」というものでした。

私はその言葉をそのまま受け取り、それならば仕方ないと思いました。

昨年7月の協定では「産科の存続、充実に努める」とあります。それから今日まで状況の変化などありません。ですから、これは守られるべきだと信じます。

ともかくも、市民あげて検討していきます。その準備の会を5月25日(土曜日)午後7時30分から丹南健康福祉センターで開きます。