職員には「ありがとう」(市長日記R2.6.26)

更新日:2020年06月26日

令和2年6月26日

昨日の市議会で、「マイ助産師ケアセンター」の予算を取り下げました。お二人の市会議員さんの「タマル産科は6月25日の本会議の結果をみて分娩中止の発表をする」との発言から、このままでは市議会での適切な議論が望めず、また、市民に誤解を与えるべきではないと考えての、万やむを得ない判断でした。おかげ様で多くの議員の理解を得て取り下げに同意をいただきましたが、タマル産科の発言をされた当のお二人の議員さんは、この取り下げに反対されました。

 

ここ数日、市役所健康課や市長には、市の姿勢について抗議のような意見が相次ぎました。「タマル産科分娩中止を聞きました。市は何を考えているのですか。助産師だけの出産は危険すぎます。」などという意見です。市は分娩施設を作るわけではないのに、私は何故このように誤解されて非難されるのか、よく判りませんでした。

 

その理由が判りました。そのお二人の市会議員さんが、複数回にわたりタマル産科の次の様なブログを添付してネットで拡散されていたのです。

「丹波篠山市の酒井市長がタマル産を訪れられました。・・・今度は助産所を作って、お産までするという話でした。予定通りだと扱い件数は100人以上ですって。・・・市長の訪問は助産所復活の話でした・・・。」

などというものです。

 

これを読めば、善良な市民の方が、市はタマル産科を無視して出産(分娩)する施設を作ろうとしている、それによりタマル産科は分娩をやめてしまう・・・と誤解されても仕方ありません。

 

しかし、決して、市は分娩施設を作るわけではありません。定期健診も行わず、タマル産科の事業に影響を及ぼす意図はありません。妊婦ひとりひとりを大切にして産前産後のケアを行うものなのです。

6月2日の議会への提案以来、このことは市会議員の皆さんには何度も説明していますので、分娩施設を作るものではないことをよくお判りの筈です。

 

善良な市民に誤解を与え、みんな混乱する、このような行為を公人たる市会議員さんがなされてよいのかと思います。市会議員さんであるならば、そしてタマル産科と通じておられる議員であるならば、タマル産科が誤解されているならそれを解き、また、市民みんなが納得するような分娩継続の条件を考えるべきだと思います。

 

私は、タマル産科生川医師との協議にもとづき早速にとりかかっています。

一昨日は、兵庫医大に出向き太城理事長とお会いし、助成金の削減のお話をしましたが、やはり難しく、市として新たなタマル産科への助成を検討するしかありません。

 

この2週間、担当の横山部長、健康課の山下さん、堂東さんには本当にご苦労をかけました。市議会の委員会、全体会、本会議それぞれの対応、市民からの苦情や意見への対応、医師会の先生への説明、タマル産科との協議などに明け暮れました。しかも対等な立場ではなしにほとんどが上の立場の人への説明です。それでいて前進するどころか、また一から出直しなのです。心が折れてしまいそうかもしれません。本当にご苦労さん、「ありがとう」と申しあげます。