歯のはなしvol.54 歯ブラシの歴史

更新日:2020年03月24日

 歯ブラシの最も原型といえるのは、古代エジプトで用いられたチュースティック、あるいは古代インドでの歯木です。ようするに木の枝を歯ブラシやつま楊枝代わりとして歯をみがいていたのです。

 古代エジプトでは、世界最古の練り歯みがきも使われており、パピルスの中に記されています。またインドで使われていた木の枝の樹液には、むし歯や歯周病の予防成分が含まれていたことが分かりました。他に、塩なども用いられており、塩には歯ぐきを引き締める作用や殺菌作用があります。

 古代から言い伝えられていることや、用いられているものには、やはりそれなりの理由があるということですね。

 仏教の伝来とともに、歯木は、僧の間で広まり、つま楊枝の原型となりました。そこから、仏教徒へと広まり江戸時代には楊枝屋があったことが記録されています。

 世界初の歯ブラシは1498年、中国の皇帝が豚毛を骨に植えつけたのが始まりです。日本で現在のような歯ブラシが出来たのは明治5年が初めてで、イギリスの歯ブラシをまねて、鯨の髭で柄をつくり、馬の毛を植えました。

 イスラム教では、歯、鼻、耳を掃除することから歯ブラシは身を清めるという儀式的なことから始まったといえます。

 私たちも、朝はまず身を清めるため歯ブラシからはじめましょう。

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