歯のはなしVol.160歯を抜けたままにしておくと(6)歯を失わないようにするために
歯を失うリスクを減らすには、日常生活の中における予防の意識と行動が欠かせません。また、小学生くらいで歯並びが気になるようでしたら、信頼できる矯正歯科で早めに相談・治療を受けられることをお勧めします。歯並びが悪いとどうしても、歯垢や歯石などが付きやすく虫歯や歯周病が進行しやすい傾向にあり、歯の寿命が短くなることがあります。
また、たまにむし歯などがなく、歯医者に行くことがない方がいらっしゃいます。そのような方は、むし歯はないのですが、今まで歯石を取られたことがなく、歯科を初めて受診したときには、歯周病がかなり進行し抜歯せざるを得ない場合があります。このようにむし歯がないから安心という訳ではないです。
定期的に歯科健診をうける
かかりつけの歯科医院をつくり、年に1~2回は定期的にお口の状態をチェックしてもらい、むし歯・歯周病のチェックをし、歯石を取ってもらうことが大切です。痛くなってから、悪くなってから歯科医院に行くのではなく、予防のために通院しましょう。また、定期的にレントゲンなどを撮ってもらうことも大切です。
歯を抜けたまま長期間放置しない
抜けたままの状態が長ければ、それだけ治療にも時間も回数もかかります。また、歯が倒れてきたり、伸びてきたりすると抜けた歯以外の治療も必要になります。
歯ブラシ以外に歯間ブラシやフロスを使う
年齢とともに、歯肉は下がってきます。そうすると、歯の間に汚れがつきやすくなり、歯ブラシだけでは汚れが取れないため、歯間ブラシやフロスといった歯の間を清掃することが大事になってきます。
たまに歯間ブラシやフロスを使うと歯のすき間が大きくなるので、使わないという方がいらっしゃいますが、それは腫れぼったい歯茎が引き締まった結果、すき間が大きくなったように感じるために起こりますが、歯や歯肉にとってはその方がいい状態になります。
必要ならば早めに矯正を行う
小学生の口の中を見ると、大人になったときの歯並びがだいたい分かります。よくあるのが、下の前歯である永久歯が生えるスペースが不足し、歯が重なりあって生えてしまうことがあります。また、上の犬歯が生えるすき間がなく八重歯になったりします。歯並びが悪いと必ずしもむし歯や歯周病になるわけではないのですが、きれいに生えそろった人に比べるとむし歯や歯肉炎になりやすいです。そのため、早くに矯正をされることが、予防にも役立ちます。たまに、乳歯が抜けて永久歯が生えてきてから矯正を考えるという方がいらっしゃいますが、中学生くらいで永久歯が生えそろった状態ですと、顎の成長があまり期待できないため、矯正を始めると歯の生えるスペースがないため、便宜抜歯といい、スペース確保のために虫歯でない健康な歯を4本抜くこと(便宜抜歯)があります。結果的には歯がきれいに並んだようになりますが、このように通常28本ある永久歯のうち健康な歯を4本抜くことは、長い目で見ると非常にもったいないことです。この歯があればブリッジができたのにと経験することがあります。小学生くらいで顎の成長を利用した方がこのような事は避けられることが多いです。
歯ぎしりに気をつける
歯ぎしりや食いしばりが強い場合、歯に強い負荷がかかってしまいます。長い間、負荷がかかり続けると、歯周病が悪化したり治療した歯に影響します。
歯ぎしりや食いしばりは自分では気付きにくいものなので、気になる方は歯科医院に相談してみましょう。また、就寝時につけるマウスピース(ナイトガード)を使うのも有効です
規則正しい食生活を送る
規則正しい食生活を送ることが何よりも大切です。だらだら食べ続けるとむし歯になりやすい環境が続き、歯を失うきっかけを作ってしまいます。たとえば夕食を取り、歯磨きをしてから寝るまでの間に間食をすると、歯が汚れたまま翌朝を迎えることになるため要注意です。
甘いものや柔らかいものばかりを食べるのもよくありません。むし歯菌・歯周病菌などの細菌は糖分を栄養にして増殖しやすく、柔らかいものばかりを食べると顎の骨が退化しやすくなるためです。歯にとってよい栄養素も充分に取り、規則正しい食生活を送りましょう
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更新日:2026年06月01日