歯のはなしvol.68 大震災での身元確認

更新日:2020年03月24日

 さる3月11日に起こった大震災とそれに引き続き襲った千年に1回規模の大津波による死者は一万五千人を超え、行方不明者も八千人を超えています。

 大災害には自然の力の前にひれ伏すのみですが現場では一刻も早く死者を家族のもとにかえすための懸命な努力が続けられています。身元確認のために全国の歯科医師会や大学の歯科医師が日本歯科医師会から派遣されましたが、一番多く出務されているのは実は岩手、宮城、福島の被災地の歯科医師達なのです。

 先生方は、地元の一大事に自らも被災されて、診療所も全壊、半壊した先生方も身元確認のためデンタルチャートと呼ばれる歯の治療痕の記録に汗を流されています。歯の治療痕は一人一人違うため、かかりつけの歯科医院に残るレントゲンと照合したり特徴のある治療をしている場合など見ただけで判明する場合もあります。ご遺体がほとんど原型をとどめていない場合もあるのですが、御巣鷹山の日航機墜落事故や阪神大震災、福知山のJR脱線事故のときも、歯科医師による身元確認が行われました。

 早く皆様の身元が判明し、ご家族のもとへ帰られる日が来ることを強く祈っています。

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