教314 命を守るクラクションを鳴らせ 西紀みなみ幼稚園安全訓練(教育長ブログ R4.10.19)

更新日:2022年10月19日

市教委では9月5日に静岡県のこども園で起きた園児置き去り事件を受けて、市内の各園に通園バスにかかる安全管理の徹底について通知し、通園バスを用いた安全訓練を実施する場合は通園バスを派遣する旨連絡している。今回通園バスを派遣した市立西紀みなみ幼稚園の安全訓練では、園児たちがバスのクラクションを鳴らすなど、自力で自分の命を守る訓練に真剣に取り組んでいたじょう。

 

小雨の中、年長組年少組の園児たち(42名)は、園長先生のお話を聞いた後、二班に分かれてバスに乗り込み訓練を実施。

 

まず、窓が開いていれば(園児が自力で開けるのは難しい)そこから大きな声で「助けて―」と叫ぶ。次にドアノブを引いて、自力でドアを開けてみる(ドアは鍵がかかってなければ園児でも開けられる)。

 

それから、運転席に移ってクラクションを手で押したり、水筒で押したり、お尻で押したりして鳴らす。

 

これら一連の訓練を全園児が体験し、全員が見事にクラクションを鳴らした。バスの外にいるとすごい音で、それが小一時間続いたが、近所の住民の方には園長が事前に連絡していたので、驚きや苦情の声はなかった。

 

もちろん訓練のような事態が起こらないように、安全装置を設置したり、出欠連絡に関する情報共有を徹底したり、バス利用前後の人数確認について、ダブルチェックの体制をとったりすること等が第一に重要なことだが、こども自身が安全を意識したり、自分の命を自分で守るような行動が取れる力を養うことも大事なことだ。

 

そういう意味で今回の訓練は非常に意味があった。ここで養われた意識や行動は、他の場面(自然災害や自家用車閉じ込められ事案の場合など)でも生きてくる。


 

訓練を終えてバスを降りた時、「お疲れ様」と声をかけあったり、傘をさして様子を見守っていた教育長の傘の小ささに気づき、「何故あの人の傘はあんなに小さいの」といった声をあげることができる園児たちの思いやりや注意力も、自分たちの身を守る力につながるだろう。

園長先生の話を聞く園児
安全訓練のため園児バスに乗り込む園児
窓から助けを求める訓練をする園児

窓から助けを求める訓練をする園児

自力でドアを開ける訓練をする園児

自力でドアを開ける訓練をする園児

手でクラクションを押す園児
お尻でクラクションを押す園児

お尻でクラクションを押す園児

小さい傘で訓練を見守る教育長

小さい傘で訓練を見守る教育長