教372 表情豊か 手話教室(教育長ブログ R5.2.2)
丹波篠山市立八上小学校4年生対象の本年度2回目の手話教室が行われた。講師ご自身が聴覚障がい者でもある長澤さんの話ぶりは、手話やジェスチャーを使いながらとても表情豊かでわかりやすかった(長澤さんの手話を手話通訳者がリアルタイムで声に出して説明)。聞いている児童たちも真剣に聞き入り、質問に答えたり頷いたりと、こちらも表情豊かだったじょう。
※4年生の児童は読話も含めたスムーズなコミュニケーションのため、授業中マスクを外しています。
長澤さんが最初に語られたのは、聴覚障がい者の困っていること
・聴覚障がいは外見ではわからない「見えない障がい」である
・後ろから車や自転車が警告しても聞こえない
・駅の放送が聞こえない(電光掲示板など視覚情報でバリアフリー化が可能)
・家の中の音(インターホン、呼んでいる声、お湯が沸いた音等)が聞こえない(光るチャイム、水しぶきをかける等で補える)
・電話ができないので、災害時や緊急時に救急車や消防車が呼べない等
困ったことがある一方、得をしたこと(ご本人曰く)もあると言われて、次のような例を挙げられた。
・人を見る目がつく(表情を見ると性格が分かる)
・文字を読むスピードが速い
・台風の日でもぐっすり眠れる
・騒音の中や遠く離れていても(手話で)コミュニケーションが取れる
・見たものを映像記録ができ、記憶力が強い等
子どもたちには聴覚障がい者の日常や手話の使い方を学ぶとともに、困難を抱えながらも、前向きに生きる生き方も学んでほしいと思った。
授業参観を終えて教室を出ようとする教育長に、子どもたちが「今日は来てくれてありがとう。また来てください」と手話と笑顔で挨拶してくれた。この子たちなら、人生を前向きに生きる素質は十分にある。
更新日:2023年02月02日