教394 資料の質も量もけた違い 市史編さん委員会(教育長ブログ R5.3.14)
令和元年度から着手した本市の市史編さん事業も4年目を迎える。これまでコロナ禍もあって思うように進められなかったが、本年度は時代や分野ごとの専門部会も本格的に開かれ、歴史資料の調査・整理・研究などが本格的に進められている。これまで中世編や近世編などの専門部会には出たことがあるが、それらを総括する丹波篠山市史編さん委員会には初めて出席した。そこで各委員の発言から本市に関する資料が質と量ともに他地域とはけた違いに豊かであることを知った。それだけ本市が重要な位置にあり、重要な役割を果たしてきたということだと誇らしいが、その調査研究は多岐にわたりそれを市史にまとめるには膨大なエネルギーがいると感じたじょう。
この日の丹波篠山市史編さん委員会と同時開催の丹波篠山市史編さん通史専門委員会に出席されたのは、大学の学長や副学長、教授や准教授、市文化財保護審議会会長や委員などの役職を持つ方々で、皆さん考古・古代・中世・近現代・文化財・自然環境などに専門的識見を持たれている。
大学院時代に江戸時代の古文書を使って滝野地域(加東市)の新田開発を研究しただけの教育長(論文一本のみ)は、とても近世の専門家とは言えないが、会議での先生方のやり取りは興味深かった。
令和2年度から事務局で継続的に資料等の調査、収集、整理、目録作成、写真撮影、参考文献収集などを進めているが、これまでに(令和5年2月時点)、72人(団体含む)から約10,000点の資料等の寄贈や情報提供をいただき、把握点数は約56,000点にのぼる。
市史編さんに関連する普及啓発活動も、新収蔵資料展や市史編さん報告会、「市史編さん便り」の発行など活発になってきており、「地域資料整理サポーター」など市民ボランティアや連携する神戸大学の協力も頂いている。
本市や近隣地域も含めた資料の豊かさは桁違いで、その収集整理活用には膨大なエネルギーを要するが、この機会を逃すと資料の滅失が懸念される。何としても市史の編集・刊行を実現したい。
更新日:2023年03月14日