教598 不安や困りごとに寄り添う 篠山東中学校認知症講座(教育長ブログR6.2.1)
丹波篠山市立篠山東中学校3年生の丹波篠山市小・中学生認知症サポーター養成講座を参観した。この講座は丹波篠山市認知症キャラバン・メイトというボランティア団体が実施しており、小中学校や企業等いろんな団体で実施されている。生徒たちは、認知症の原因や対応の仕方など基本的なことを教わり、自分たち自身でも認知症のある人にどう接すればいいかを考えたじょう(~「じょう」は丹波篠山の方言を使っています)。
冒頭、担任教諭からは「(認知症を理解することは)これから生きていく上で大事なこと、地域にもおられると思うので正しく理解して適切に対応できるようにしっかり学びましょう」との話があった。
講師の方からは、今後65歳以上の約5人に1人は認知症になると見込まれており、今や認知症は誰もが関わる可能性がある、正しい理解が進むと本人や家族が孤立しない、との話があった。
その後、イラストを使って、高齢者のからだとこころの変化について、子どもたちから出た意見をまとめ、説明があった。
(高齢者の体の変化で生徒から出た意見)
・白髪が増える ・目が見えにくくなり、耳が遠くなる ・腰が曲がる ・歯が抜ける
(高齢者の心の変化で出た生徒の意見)
・さびしくなる ・(いろんなことができなくなって)つまらない ・心細くなる ・健康やお金のことなど心配になる
講師からは、同じ話を何度もする(何でも忘れてしまう)等困ることもあるけど、やさしい、物知り(人生経験豊富)、ものを大切にする、煮物が上手等素敵なところもあるので、高齢者の特徴を知って対応しようとの話があった。
認知症の原因となる病気や認知症の種類、認知症になると苦手になることや早期発見・早期治療の大切さについて学び、認知症になっても気持ちやその人らしさ(性格)は残るので、できないことを頭ごなしに否定せず、感謝の心を持って笑顔で一つ一つ優しく話をする等、気持ちに寄り添うことの大切さを教えてもらった。
篠山東中学校の生徒は素直でやさしく(講師の方が「もっと意見言って」と言えば意見を出すし、教育長(高齢者)が「もらった認定書を持った写真撮らせて」と言えば応じてくれるし、参観者用に出してもらった椅子を片付けようとすると「僕がやります」と言って隣の部屋まで運んでくれる等)、きっと講師の言われた「聞いたことを家で話してほしい。できることから実践してほしい」を実践するのは間違いない。
更新日:2024年02月01日