教498 熱い郷土愛 市野々こども木工教室(教育長ブログR5.8.18)
丹波篠山市東部大芋地区にある、人口56人(2022年)の市野々で「市野々技塾」を開く澤山さんに誘われて、夏休みに開かれた『こども木工教室』を覗いた。教育長が立ち寄った時には子どもの姿はなかったが、地域の活性化に熱い思いを持つ塾長の澤山さんに周辺を案内してもらい、その郷土愛の強さに圧倒されたじょう(~「じょう」は丹波篠山の方言を使ってます)。
「市野々技塾」は、2年ほど前に大阪から移住してきた加藤さんが、住民が持つ手芸や木工などの技術や経験を次世代に引き継ぎながら得意分野を見つけて伸ばし、コミュニケーション能力を育む場にしようと自宅近くの倉庫を開放。木工が趣味で、自身の工房「珍品堂」で創作活動を行う澤山さんが塾長を務め、「加藤さんの思いを応援し、住民の集う場になれば」という熱い思いで活動されている。
市野々技塾の「こども教室」は不定期開催のようだが、夏休みには3日間連続で開かれる。熱い思いを持たれた澤山さんは、教育長をまず近くの改修した古民家に住む加藤さんに会わせてくれた。加藤さんは移住後にお子さんが生まれ「高齢化が進む集落で20年ぶりの赤ちゃん」という見出しで新聞にも取り上げられた方だ。
加藤さんに近くの棟梁に教わりながら自分で改修したという蔵の中を見せてもらった。明り取りもある素敵な内装で、子どものために使われるという。また現在改修中の別棟古民家(江戸時代建築)で、当時の様子を活かしながら改築する熱い思いをお聞きした。
その後、澤山さんは大芋(おくも)の地名と関係がある民話に出てくるある大きなほら穴(土グモが住んでいたと言われる)や地元で「赤門」と呼ばれている澤山家長屋門(江戸後期)、バス停そばの車庫で住民の趣味の作品等を展示する「バス停ミュージアム」等の地元の名所を案内してくれた。
こうした郷土愛にあふれる新旧の村人が奮闘し、魅力ある施設も多い市野々。丹波篠山市には他の地域でも、こうした熱い郷土愛を持たれた方があちこちに見られる。これからも熱い思いの人が奮闘する熱い地域を訪れ、その熱い思いの一端を紹介していきたい。
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更新日:2023年08月18日