教520 より良い市政に向かって その1 市議会長月会議(教育長ブログR5.9.22)

更新日:2023年09月22日

第124回丹波篠山市議会長月会議の一般質問が、令和5年9月20日・21日の二日間にわたって行われた。今回質問に立たれた12名の市議会議員の方と、市長や教育長、市役所各部長らがより良い市政に向かって熱い議論を交わした。そのうち、教育委員会に関する質問と一回目の答弁をお伝えします。実際には一回目の答弁の後も数回やりとりがあり、議論が深まっていった。

大事なのは、ここでのやりとりを今後の行政(教育)に活かして行くことだと考えるじょう(~「じょう」は丹波篠山の方言を使っています)。

 

【通告番号】個-1 安井 博幸 議員

【質問事項2】学校園の再編と施設の長寿命化を

2-1学校園再編計画の議論を

2-2学校園で更なる西紀温水プール活用を

【質問主旨】

2-1全市的な将来計画の中で慎重な議論と合意形成を経て学校園適正配置計画を策定するべき。

2-2 西紀運動公園の活用や学校間の共同利用により費用対効果も上がる(今後の展開について)。

 

【教育長答弁】

「質問事項2 学校園の再編と施設の長寿命化を」について、お答えします。

まずは、「2-1 学校園再編計画の議論を」について、園と小中学校に分けてお答えします。

先ず初めにこども園化の方向性については、議員御指摘のように、丹波篠山市においても出生数の減少とともに、園児数も減少傾向にありますが、その一方で共働き世帯の増加等に伴い、保育ニーズも増加しており、特に低年齢児の利用申込に関しては、希望園に入っていただけず、待機児童が発生している状況です。

平成24年度策定の「篠山市幼保一体化推進計画」においては、将来市内全ての公立保育園・公立幼稚園を認定こども園にする方向性は持ちながらも、その具体的な時期については財政状況を見ながら、しかるべき時期に検討するとしています。施設整備を伴う認定こども園化には、大きな財政支出を伴うことから、一気に進めることが難しい中、まずは既存の施設を利用しながら、幼保一体化を進める方策として、幼稚園終了後の預かり保育の実施に取り組み、全ての幼稚園児を対象に預かり保育が実施でき、一定の幼保一体化は進んだと考えています。

令和5年度については、令和6年度の開園を目指し、(仮称)今田こども園の整備を実施、また待機児童対策として、にしき保育園に保育室を1室増設する方向で進めています。また、城東保育園およびかやのみ幼稚園の園舎についても老朽化が進んでいることから、「丹波篠山市過疎地域持続的発展計画」に盛り込み、本年度7月に「丹波篠山市立城東保育園・かやのみ幼稚園あり方検討委員会」を設置し、安全・安心な保育環境の確保に向け検討を始めています。

今後におきましても、将来的には全市的に認定こども園化を目指しますが、具体的な取組については、施設の老朽化など、特段の個別事情が生じたところからしかるべき時期に検討をしていくと考えています。

次に、小中学校の再編計画策定について回答します。

現在、市内小中学校の1クラスあたりの児童生徒数は、概ね小学校で20人程度、中学校で30人程度であり、これは一人一人を丁寧に見て行くため、文科省が小学校において40人学級編成を35人学級編成に順次移行させようとしている流れを見ても、小規模・少人数できめ細かな指導がしやすく、全教職員が全校生を把握している学校のメリットは大きいと考えます。

また、丹波篠山市における小中学校における少人数を活かした教育やGIGAスクール構想の実現に伴うICT環境を活かした「個別最適な学び」、さらに探究的な学習や「ふるさと教育」などの体験学習による「協働的な学び」の実践は、令和の日本型学校教育が目指す方向に沿ったものであるとも言えます。

今後においては、引き続き市内出生数の推移を見ながらも、丹波篠山市の小中学校については、少人数教育の利点や整備してきたICT環境を活かしながら、当面は現状を維持しつつ、引き続き、特色をいかした魅力ある学校づくりを進めていきたいと考えています。

学校統合については、これまでから国や県においても議論がされてきており、小規模校を存続させる場合のメリット・デメリットについて一定整理がなされています。さらに丹波篠山市においては、近年の統合実績もあり、統合に向け保護者や地域の機運が熟成され、具体的な統合プランが俎上にあがってきた場合には、比較的スムーズに統合に向けたプロセスを進めることができると考えています。

それまでは、県の指針にもある通り「各市町における学校規模の適正化に向けた検討は、統廃合もしくは存続のいずれかのゴールありきで、行政が一方的に進めるものではない~」との考えも踏まえ、小規模校においては小規模であることのメリットを最大限に生かしつつ、小規模であることのデメリットを解消したり、緩和する方策を講じていきたいと考えています。

 

続きまして、「2-2 学校園で更なる西紀温水プール活用を」について、お答えします。

市内の学校園のプールについては、議員ご指摘のとおり、築50年をこえるプールが複数ありますが、改築や修繕を行ってきており、築年数が古いから必ずしも設備が古いとは言えません。しかし、全体的には老朽化が進んでおり、プールの維持・修繕には多額の費用がかかります。また、授業の実施が天候に左右される側面もあります。

こうした中、令和5年度にモデル事業として大山小学校及び古市小学校を対象に西紀運動公園で水泳授業を実施しました。移動に一定の時間がかかるとの課題はありますが、専門的なインストラクターの指導を受けられることや一定の水温で天候に左右されない快適な環境であること、コスト面においても優れていることなどから、西紀運動公園での水泳授業は有益であると判断しています。

今後は、学校プールの老朽化の状況や児童生徒数、西紀運動公園からの距離などを踏まえて、随時、移行していくこととします。一方、全ての学校が西紀運動公園で水泳授業を行うことは難しいため、児童生徒数の多い学校や西紀運動公園から遠い学校については、当面、学校での水泳授業を基本としつつ、今後の状況によっては、拠点校を決めての共同利用などを検討することも考えていきます。

水泳授業における学校外の施設利用は全国的にも様々な自治体で実施されています。教育委員会としては、西紀運動公園の設備の維持を図っていくとともに、これからも市施設の共同利用など、様々なアイディアを取り入れて、児童生徒にとって快適な学習環境を構築していくよう努めていきます。

 

長月会議一般質問1
長月会議2

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