教750 幽玄の世界 篠山春日能(教育長ブログR6.9.27)

更新日:2024年09月27日

第49回篠山春日能が、修理工事が終了した能舞台で2年5カ月ぶりに開催された。通常は春に行われる春日能が秋の開催となり、これまでなら境内の桜吹雪が風に舞い舞台に趣を添えていたが、今回は時折落ち葉が風に舞い、また違った趣の幽玄の世界が繰り広げられたじょう(~「じょう」は丹波篠山の方言を使っています)。

 

西日本屈指の能舞台である春日神社能舞台は、江戸時代の終わりごろ(1861年)に当時の篠山藩主青山忠良の寄進によって建立され、その歴史的価値の高さから国の重要文化財に指定されている(篠山能実行委員会 会長 丹後政俊あいさつ文より)。

 

この日の演目は、能『羽衣』と狂言『千鳥』、能『猩々乱』で、午後1時30分に始まり、途中15分間の休憩をはさんで16時頃まで続いた。

 

能のストーリーは地謡や登場人物の語りで表されているはずだが、パンフレットの「あらすじ」を読まないと分かりにくい(読んでも難しい)。能面を付けた着けた主人公のゆったりとした所作や舞に、雅楽の太鼓や鼓、笛や謡が合わさって、時間が止まったように見える舞台が続く。

 

狂言は現在にも通じる笑いで、言葉も動作も分かりやすい。ここからは、時代は変わっても人間の本質(喜怒哀楽等)は変わらない、という奥の深さをのぞかせてくれる。

 

途中、小雨は降ったものの、修理が終わった能舞台で最後まで幽玄の世界に浸ることができた。終演後、お帰りのお客様に「お越しいただきありがとうございました」と声をかけると、「(これぐらいの雨で済んだのは)神の御加護ですね」と返事をくれた方もあった。ご満足いただいたようで嬉しかった。

 

教育長も舞台を踏んだことがある(狂言の稽古をしていた頃です)伝統の能舞台が、多くの皆様のお力沿いにより美しく丈夫に生まれ変わり、市内外の多くの能狂言ファンの方と共に、幽玄の世界に浸ることができたことを嬉しく思うと同時に、関係者の皆様に心から感謝申し上げます。


 

事前準備から、当日の受付・進行、後片付けまで関わってくれた市役所・教育委員会職員に対する感謝の言葉も聞きました。これからも、歴史資産の能舞台で、伝統の篠山春日能が続き、幽玄の世界が繰り広げられる環境を守っていきたいと思います。

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