教925 伝統を受け継ぐ 日本農業遺産(教育長ブログR7.7.4 )

更新日:2025年07月04日

丹波篠山地域では、地域の地形および水利条件・気候に対応した農林業システムが江戸時代中期から発展してきた。「丹波篠山の黒大豆栽培~ムラが支える優良種子と家族農業~」が、令和3年2月19日に日本農業遺産として認定を受け、関係団体(市役所農都政策課・商工会・JA等)が「丹波篠山日本農業遺産推進協議会」をつくり、市内外に日本農業遺産の認知度を高め、黒大豆の魅力を伝えるとともに、栽培技術や伝統の継承、持続的な農業の発展に努めている。教育委員会もメンバーに入り、子どもたちに伝統をつないでいく役割を担っている。この度令和7年度丹波篠山農業遺産推進協議があり、教育長も参加した。

 

日本農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性等が相互に関連して一体となった我が国において重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、農林水産大臣により認定される。

 

丹波篠山の「黒大豆栽培~ムラが支える優良種子と家族農業~」が、令和3年2月19日に日本農業遺産に認定されたのは、以下のポイントがあると言われている。

  • 丹波篠山市の「黒大豆」とは、約300年前から栽培され、現在、日本全国で最も多く栽培される黒大豆「丹波黒」の原種。
  • 水不足のため犠牲田を生み出し、その湿田で技術的に困難であった乾田化を成し遂げ、黒大豆栽培を可能にした(乾田高畝栽培技術の基盤を形成)。
  • 約200年前に豪農大庄屋 波部六兵衛、継嗣・本次郎らによって多様な遺伝資源(在来種)の中から優良な種子を選抜育種し、現在国内で栽培される主要な黒大豆品種の起源となっている。
  • 水の少ない丹波篠山市では、多くのため池が築造されたことでカエルやサンショウウオ類などの希少な両生類の生息場となり、また森林資源を生かした地域循環システム(灰小屋で粗朶や落ち葉を焼いて作る灰肥料)が形成され、農の営みの中で自然環境が守られてきた。

 

令和7年度は、日本農業遺産の更新に向け、第1期保全計画(R3~R7)の自己評価と専門家によるモニタリングを受け、第2期保全計画(R8~R12)を策定する。いろいろな取組をしなければならないが、その中には市内小中学校への出前授業や見学の受け入れ等も入っている。

 

教育委員会も今年は「もっとつながる丹波篠山の教育」を合言葉に、これまでの教育の成果・伝統を未来につないでいくことを大事にしている。代々受け継いできた丹波篠山黒大豆栽培の魅力も、子どもたちにつないでいきたい。

 

教育長もわずかだが、湿田の高畝畑で黒豆を栽培し、友人たちに喜んでもらっている。土寄せ等の作業も大変だが、いい汗も流せている。自分の体験も踏まえ、学校や農業関係者等と一緒に、黒豆づくりの苦労だけでなく楽しさややりがいもつないでいければと思う。

日本農業遺産2

☆令和5年に行われた岡野小学校の灰小屋ウォーク

農業遺産3

☆令和7年6月の西紀連合の市役所見学で、丹波篠山の農業について説明を受ける小学生