35.春日神社 (17)

更新日:2020年06月23日

歴史美術館前バス停から徒歩すぐ

立派な随身門を入ると、清浄な境内が広がり、神の鎮座地にふさわしい小山と古木を後ろにして、地域の氏神の「春日神社」がある。
貞観年間(859~77)に藤原基経・時平父子が日置荘を所領していたことにより、藤原氏の祖神を祭る春日大社のご分霊を、今の篠山城跡、当時は笹山(聖々山)と呼んだ小山の東側に勧請した。その後、慶長14年(1609)、築城のため現在のところへ遷座したのである。
歴代城主は厚く崇敬し、保護と寄進をしている。絵馬殿には見事な絵馬が並び、城主松平忠国が奉納した「黒神馬」(町・文)と、ほかに「大森彦七」(町・文)は特にすばらしい。
「能舞台」(県・文)は、城主青山忠良が文久元年(1861)に寄進した。床下の丹波焼の七つの大甕と正面岩山への反響効果を工夫するなど、全国屈指の能舞台で観能のファンが多い。
毎年、10月16、17日の秋祭には4基の神輿の渡御、9台の山鉾の巡行、7台の太鼓みこしの練り込みがあり、壮観華麗で、丹波有数の祭として大勢の参拝者で賑わう。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
※地名・交通経路等は書籍発行時のもので、現在の状況とは異なる場合がありますのでご注意ください。