75.安田大杉と福住本陣跡 (40)

更新日:2020年06月23日

福住清水バス停から徒歩すぐ

小野駅跡の案内板から東へ約500メートル行くと、国道372号線と同173号線が交差する。そのすぐ右前方にこんもりと繁った「安田の大杉」がそびえている。目通りの幹回り8.5メートル、高さ約31メートル、推定樹齢700~800年と言われる。住吉神社の末社・「貴船大明神」の境内をおおい、大空に枝を四方八方に張っていて、遠くからはまるで森のように見えるので、通称「甚七森」と呼ばれており、丹波最大の杉で、県指定の天然記念物になっている。
このあたりから旧福住村の中心地は間もなくで、町役場支所、農協や旧国鉄福住駅跡付近には、もと篠山藩の年貢米を収納していた「御蔵」が13棟も立ち並んでいて、御倉係郡奉行、御払役、蔵番などの役宅があった。福住は、亀山藩領から入ってすぐの宿場町で、そのたたずまいが今も残っている。
福住小学校内に「福住本陣跡」の石柱が建っている。慶応4年(1868)1月9日、山陰道鎮撫使総督西園寺公望は、この旧本陣・荻田六左衛門宅を脇本陣とし、自らは山田嘉右衛宅に本陣を構えた。

「丹波篠山五十三次ガイド(改定版)」(平成7年8月発行)より
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