歯のはなしVol.143こどもの口腔機能発達不全症(1)口腔機能発達不全症の概念

更新日:2023年08月09日

全6回シリーズの1回目です。今回はこどものおくちの発達に関するお話です。

口腔機能発達不全症の概念

高齢者に対する「口腔機能低下症」が話題ですが、それに対して15歳未満の「口腔機能発達不全症」というものがあります。その病態とは、”先天性の疾患などがない健常児において、食べる・話す・呼吸などの機能が十分に発達していない、もしくは正常な機能を獲得できていない状態”というものです。
日常的にはほとんど影響がない、あるいはあったとしてもわずかな機能低下のみです。しかし、放置することによって機能がますます低下し、将来に係る機能低下につながる恐れがあります。
しかし、早期に発見して介入することで軌道修正ができ、今後の発達が見込まれます。発見が早いほど軌道修正がしやすいのです。
口腔機能発達不全症とはどういった状態かというと、
  1. 「食べる機能」「話す機能」「その他の機能(呼吸を含む)」が十分に発達していないか、正常に機能ができていない。
  2. 明らかな食べる機能の障害の原因となる病気がない。
  3. 口の機能の正常な発育において個人的な、あるいは環境的な要因があり、専門的な関与が必要である。
とされています。つまりは、生まれつき骨格や筋肉の発達に影響を与える病気(小顎症、巨舌症など)がなく、トレーニングなどで改善が見込める状態、ということです。

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