教828 多様な力を養う 演劇的手法を取り入れた授業研修会(教育長ブログR7.2.3 )
演劇的手法を取り入れたコミュニケーション教育に取り組む豊岡市で行われた令和6年度「演劇的手法を取り入れた授業に係る研修会7」に参加した。授業者は劇作家、演出家として世界的に活躍する芸術文化観光専門職大学学長の平田オリザさん。オリザさんに会うのが初めての豊岡南中学校1年4組の生徒たちを、3時間連続の授業に見事に引き込まれていたじょう(~「じょう」は丹波篠山の方言を使っています)。
豊岡市教育委員会は平成29(2017)年から、全市的に演劇的手法を取り入れたコミュニケーション教育を実施している(それ以前にモデル校で実施)。新しい教育手法に初めは先生方にも抵抗があったようだが、8年たった今では理解も進み、子どもたちのコミュニケーション能力も上がってきているという。
豊岡市の学校では小1・2年からコミュニケーション教育の導入は行われているが、中心となるのは小6と中1に各3回(年間7時間)行われる授業(授業は研修を受けた各担任が行う)。今回見せてもらったのは、中1の3回目で、これまでの総仕上げともいえる授業で、この取組の中心的存在の平田さんが指導するということで、本市から3名、神戸市から1名、豊岡市内の小・中学校から数名の見学があった。
授業は6人ぐらいの班ごとに劇の練習をし、最終的には班ごとにオリジナルの劇を創って(台本・登場人物・セリフ等を考える)発表し、相互に評価するという流れ。練習でも、劇を創る過程でも、評価等についてもグループで活発な意見交換があった。
授業全体を通して、時間管理(タイムキープ)が徹底され、何時まで(何分以内で)で指示されたことをやり遂げることが重視されていた。これは、時間配分を意識し優先順位を判断して話し合い、結論を出す(時間内に折り合いをつける)という、大人になる時にとても大切な力をつけることを目指したもの。
他にも、
・楽しんでやること
・集中力や最後までやり抜く力
・皆が笑顔で話し合いに参加できる話し合いの基礎力をつけること
・誰にも出番があること…
子どもたちにこれから身に着けてほしい力の育成をめざした授業展開がなされていた。
普段の教科学習では大人しい子がハキハキと自分の意見を言ったり、大きな声や堂々とした演技を披露したりして活き活きと活躍する等、この演劇的手法を取り入れた授業では単に演技の上達を目指すのではない、様々な子どもたちの力が養われていた。何よりも全員が活発に授業に集中していたのが印象的だった。
授業後に参観した者たちで意見交換を行い、そこでも多くの学びを得ることができた。教育長は、別れ際に平田オリザさんと握手をさせてもらったので、そのパワーを自分の演劇的あいさつや「エール」だけでなく、市内子どもたちのコミュニケーション力の向上に使っていかなければならない。

















更新日:2025年02月03日